これなら「仕様書」と「予定価格」がスイスイ作れる、準備がコツ

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予定価格
2014年 奈良
予定価格

「仕様書」と「予定価格」作成に必要な書類についての解説です。入札を実施するときに必要な「仕様書」と「予定価格」を効率的に作成するために、事前に準備しておきたい書類です。売買契約と役務契約を例にして、事前に集めておく書類を説明します。

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「仕様書」と「予定価格」の関係

 

官公庁の実務担当者が行う契約手続きの中で、一番大変で時間が必要になるのは、「仕様書」と「予定価格」の作成です。

 

「仕様書」は、官公庁が物品を購入するときなど、入札への参加を希望する会社に対して、条件を提示する書類です。購入予定物品の規格や設置条件などの「契約内容」を詳細に記載した書類です。

 

「予定価格」は、提出された入札書を開札するときに、落札とするかどうか判断するための基準価格を設定した書類です。いわゆる「落札基準価格」です。

 

官公庁側の契約実務担当者は、「仕様書」に基づいて「予定価格」を作成します。入札への参加を希望する会社側も、「仕様書」に基づいて経費を見積もります。入札であれば「入札書」へ記載する金額を積算するのです。
「予定価格」も「入札金額」も、「仕様書」に基づいて積算する点は同じです。

 

「仕様書」は、発注者である官公庁側の契約実務担当者が作成する書類です。契約の実務経験が長くなると、仕様書を作成すると同時に、予定価格の積算も念頭に置きながら、書類作成を行います。通常は、100万円以上の契約から予定価格を作成することになります。しかし、各組織によって、内部規程や過去の慣例などから独自の金額(300万円とか500万円など)を設定しているケースもあります。独立行政法人や国立大学法人は、事務簡素化の観点から、予定価格を作成する基準金額を高く設定しています。

 

例えば、東京大学や京都大学は、法人化以降、500万円と設定しています。

 

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物品購入(売買)契約に必要な「準備書類」

 

一般的な物品購入(売買)契約と、役務契約を例にして、予定価格作成に必要な書類を解説します。「早い段階で資料を集める」のがコツです。

 

物品購入契約(売買契約)は、カタログ製品などの既製品を購入する契約です。入札へ参加を希望する会社から、事前に提出してもらう書類について説明します。

 

書類を集めるときに注意が必要なことは、「入札」を実施することを、民間会社側へ明確に伝えることです。入札の場合、価格競争によって契約の相手方を決定します。開札前に書類を提出してもらう段階では、「契約の締結は確約できない」ことを明確に伝えることが重要です。そそかしい営業担当者は、「参考見積書」を提出しただけで、契約が確定したと勘違いすることがあります。注意したい点です。

 

「定価表」または「価格証明書」

 

売買契約の予定価格を作成するときは、定価と値引率(値引額)を調査することになります。また、下記でも説明しますが、仕様書を作成するときには、製品の仕様を確認するのでカタログも必要になります。既製品(例えば、机や椅子、パソコンなど)の中には、カタログに標準価格が記載されているものがあります。その場合はカタログのみでOKです。

 

しかし、受注生産品など、あまり市場に出回っていない製品は、カタログに価格が記載されていないことがあります。その都度、定価証明書あるいは価格証明書をメーカーから取り寄せる必要があります。依頼先は、通常、メーカーではなく販売会社(代理店)へ提出を依頼します。多くのメーカーは、代理店制度を設けています。該当地域の代理店や販売店がメーカーへ依頼するのが一般的です。

 

いずれも「定価表」または「価格証明書」を取り寄せるときは、次の点に注意が必要です。

 

複数の製品が含まれるときは、「一式」としての表示ではなく、内訳ごとに、品名、型式、定価を記載。(標準附属品で、金額の小さいものは不要です。)

 

消費税が含まれるかどうかを明記。

 

定価は、製品を製造したメーカーが設定するものです。必ずメーカーからの定価証明書を取り寄せます。販売会社(代理店など)の定価証明書は意味がありません。メーカーが作成した定価証明書で、メーカーの証明印(会社印と社長印)が必要です。

 

「参考見積書」と「納入実績証明書」

 

「参考見積書」とは、入札を実施する前段階で、通常の販売価格(直近の取引価格)を調べるために提出してもらいます。入札金額よりも高い金額になることが多いです。値引きの少ない製品では、「参考見積書」と「入札書」が同価格になることもあります。

 

参考見積書の金額 ≧ 入札金額

 

「納入実績証明書」は、販売実績を確認する資料です。過去の取り引きを調べるための資料です。販売当時の「定価」と「販売価格」(契約金額)を記載してもらいます。予定価格を作成するときに「値引率」を算出する際の資料になります。

 

また、販売実績が多数あれば、購入後のアフターサービスも心配ありません。販売会社の「信頼性を証明する資料」にもなります。

 

「納入実績証明書」の項目は、納入年月、納入先、契約件名(品名・型式)、数量、契約金額、定価です。

 

金額欄は「消費税を含むか、含まないか」、必ず明記してもらいます。

 

「カタログ」あるいは「製品の技術仕様書」

 

製品の性能と技術仕様を証明する書類です。通常は、カタログなどに「仕様」として性能などが記載されています。

 

物品の購入契約(売買契約)では、「定価表、参考見積書、納入実績証明書、カタログ」が、必要になります。購入計画がある場合は、早い段階で販売会社へ依頼し、事前に取り寄せておくと、効率的に仕様書や予定価格などを作成できます。

 

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役務契約に必要な「準備書類」

 

役務契約とは、契約の内容が主に人件費で構成される契約です。清掃契約や警備契約などは、物を購入したり製造する契約と異なり、契約の内容が人的サービスです。役務契約の予定価格作成に必要な書類は、次の書類です。

 

人件費の積算に必要な「参考見積書」

 

「参考見積書」を取り寄せる前に、業務の内容を細かく記述した「仕様書」が完成していることが前提です。入札へ参加を希望する会社へ、仕様書を提示して、参考見積書の提出を依頼します。あるいは、前年度などに契約を実施した会社へ、入札を前提として、参考見積書の提出を依頼することもあります。

 

賃金センサス、物価資料などの公表データ

 

人件費の積算は、「参考見積書」と公表されている「統計データ」を用います。厚生労働省が調査している賃金センサス「賃金構造基本統計調査」は、民間企業の賃金を、会社の規模別や職種別にまとめたものです。

 

厚生労働省
賃金構造基本統計調査

 

契約内容に合った職種の賃金データを検索し、該当資料を印刷して、該当部分をマークします。現在はインターネット上で無料でデータを使用することができます。

 

また、物価資料や建設物価などの市販書籍(有料)から、該当する人件費のデータを見つけて収集しておくことも必要です。役務関係の予定価格作成は、「人件費に関するデータの収集」が、効率的な作成作業のコツです。

 

社会保険料等の「料率表」の準備

 

人件費の積算は、労働者本人へ支払う給与部分と、雇用主(会社)が支払う社会保険料などの事業主負担部分(法定福利費)の経費から構成されます。

 

給与は、基本給と通勤手当や時間外手当などの諸手当とボーナスです。

 

法定福利費は、雇用主(会社)が支払う健康保険料、厚生年金保険料、児童手当拠出金、雇用保険料、労災保険料です。法定福利費を計算するための率(料率)の一覧表を準備しておく必要があります。頻繁に法改正があるので、作成時の最新版を準備します。

 

人件費の具体的な積算方法は、本サイトの予定価格「原価計算方式」で詳しく解説しています。


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「見積書って、どうやって依頼するの?」

「予定価格の作り方が、全然わからない!」

「どうやったら仕事が覚えられるのだろう?」


初めて担当する仕事は、わからないことばかりです。


例えば、新人のときは、見積書を取り寄せるだけでも、大変な仕事です。何しろ、中学や高校では何も教えてくれませんでした。


上司から「見積書を取り寄せてください。」と指示されても、初めて経験することであれば、どのようにすればよいか、全くわかりません。
会計法令では「見積書が必要」と定められていても、では実際に、どのように手続きを進めれば良いかわからないのです。電子メールで依頼するのか、電話で依頼するのか、依頼文の内容はどう書けば良いのかなど、具体的なことがわからないのです。


本書籍は、これらの実務上の疑問を解決するための書籍です。「実務経験者が実務担当者向け」に、わかりやすく具体的に解説しています。40年間の実務経験を集約し、実例を用いながら解説しました。実際の書類作りのノウハウを、すぐに学ぶことができます。ノウハウを学ぶことで、仕事を早く理解できるようになり、わからない仕事が少なくなります。


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誰でも、初めての仕事は不安なものです。「経験がなく」知識が不足するため不安になります。知識として「書類の作り方」を知っていれば、不安になりませんし、ミスもしません。経験に基づく知識は学ぶことができます。書類作りをマスターすれば、仕事に追われることがなくなり、余裕が生まれてきます。そして毎日が楽しくなってきます。さらに同僚や上司からも信頼され、友人まで増えてきます。


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