予定価格の作り方を契約種類別に把握、市場価格方式や原価計算方式

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予定価格
国立競技場

予定価格を作成するときは、最初に積算方式を検討します。市場価格方式、原価計算方式、それぞれについて契約の種類別に考えます。最初に作成方法をおおまかにイメージすることが大切です。イメージを最初に把握すれば、必要な資料の収集も効率的になります。

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契約の種類を把握する

 

官公庁が締結する契約には様々な種類があります。大きく分類すると売買契約、製造契約、役務契約、工事契約です。予定価格を作成するときは、最初に契約の種類がどれに該当するか考えます。次に作成方法をイメージして関係資料を集めます。そして集めた資料を基に予定価格を作成します。

 

契約の種類ごとに、予定価格の作成方法を解説します。

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売買契約は、市場価格方式で予定価格を作成

 

カタログ製品などを購入するのが売買契約です。メーカーが大量に生産し、定価が標準価格として設定してある製品の購入契約です。定価ではなくオープン価格の場合もあります。

 

また売買契約の中に、製造契約や役務契約が部分的に含まれるときは、それらの金額の割合によって判断します。

 

売買契約の予定価格は、定価と値引率に基づいて作成します。過去の取引価格から作成することを、市場価格方式による予定価格の作成といいます。

 

市場価格方式による予定価格作成方法

 

定価 - 値引額 = 予定価格

 

必要となる資料は、それぞれの金額を客観的に示す資料です。メーカーが発行している定価表、価格証明書、値引率がわかる過去の取引実績の資料です。

 

市場価格方式で予定価格を作成するときに、一番時間のかかる部分は、値引率を確認するための過去の取引実績の調査です。販売会社から納入実績一覧表を提出してもらい、実際に購入した官公庁へ購入実績の照会を行います。購入実績の回答を得るのに2週間くらい必要です。調査するのに待ち時間が必要になります。過去の取引実績を調べて、値引率を決定するまでが手間のかかる大変な部分です。

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製造契約は、原価計算方式で予定価格を作成

 

製造契約は、新しく物品を作る契約です。カタログ製品のように大量に製造してあるのもではなく、仕様書に基づいて、材料を仕入れて加工し、物品を製造する契約です。予定価格の作成方法は原価計算方式です。

 

原価計算方式による予定価格作成方法

 

主な積算費用

材料費(材料や部品等の外部からの仕入費用)
加工費(製造加工する技術者の人件費)
諸経費(会社の利益など、10%など)

 

原価計算方式は、これらの費用を積み上げて予定価格を作成します。簿記の試験にある原価計算とは違うので注意しましょう。簿記の試験にある原価計算は、メーカーが大量生産する製品の定価設定を想定しています。考え方は似ていますが微妙に違います。

 

実際に予定価格を作るときは、正式に契約する前に参考見積書を提出してもらい、他の資料で単価を比較するなど査定して積算します。査定は、数量や単価を減額する形式です。提出してもらった参考見積書の積算内容について、価格や数量の妥当性をチェックします。

 

加工費の中の人件費は、専門的な技術を必要とするときは、実際の給与から積算します。製造会社から賃金台帳などを提出してもらい技術者の賃金を考慮しながら人件費を算出します。技術者本人へ支払う給与、会社側が負担する社会保険料などの法定福利費を積算します。

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役務契約は、人件費を積算して予定価格を作成

 

市販品を買ったり、物品を作ったりするのではなく、人に何かの作業を行ってもらうのが役務契約です。清掃契約、警備契約、運搬契約、保守契約などが役務契約に該当します。

 

予定価格の作成方法は、作業を行うのに必要な人数と作業時間から人件費を計算します。

 

役務契約の予定価格作成方式

人件費 + 消耗品 + 諸経費 = 予定価格

 

作業を行うのに、何人で何時間かかるのか、あるいは何人で何日かかるのかというイメージです。

 

作業工程別に人件費の単価を算出し、時間数あるいは日数をかけることで人件費を計算します。製造契約の予定価格作成方法に似ていますが、役務契約には部品代はありません。

 

以上が、主な契約種類別の予定価格作成方法です。契約手続きを始めるときに、契約方式を検討するのと一緒に予定価格の作成方法を想定します。

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