おおまかに「人件費を計算」する方法、法定福利費の簡単な解説

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基礎知識
2007年 シンガポール

おおまかに人件費を計算する方法です。わかりやすく簡単に解説します。事業に必要な予算額を把握したいときには「人件費」を把握しなくてはなりません。何かの計画を立案するときや、予算要求するときには「人件費」の積算が必要になります。

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「人件費」はむずかしい?

実務で給与計算を経験していないと、人件費の計算はむずかしそうに感じます。「社会保険労務士」という国家資格が存在するほど、素人には手が出せない領域に思えてしまいます。どのような項目で計算すれば良いのか、どのように計算すれば良いのか、わからないのです。

 

人件費をむずかしく感じるのは、社会保険などの法定福利費が複雑すぎることが原因です。実務経験者にとっても計算がややこしいです。独特の用語、計算方法が複雑、社会保険などの所掌している省庁が入り組んでいてわからないのです。

 

そのためインターネットのWEB上には、人件費の計算方法についての記事が多数掲載されてますが、どれを見れば良いのかわかりません。そこで今回の解説では、簡単に人件費を計算できるよう解説します。

 

なお、もっと詳細な解説は、次の別記事を参照ください。

ここがわからない!「人件費」を簡単に計算するには「コツ」があった
「人件費」を概算で計算する方法です。官公庁の会計実務では、事業の費用を見積もるときや、契約金額の概算を把握したいケースがあります。業務従事者本人へ支払う給与の他に、雇用主が負担する「法定福利費」の計算が必要になります。
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人件費の「計算項目」を把握する

「人件費」を計算するときは、次の2つの項目を計算します。

業務従事者本人へ支払う「給与」

雇用主(会社側)が支払う「法定福利費」

 

「給与」は、基本給、地域手当、残業手当、家族手当、通勤手当、ボーナスなど、「本人へ支払うもの全て」です。

 

「法定福利費」は、いわゆる「社会保険・労働保険」と呼ばれています。法律に基づいて「支払うことが義務化」されている次の6項目です。2021年4月現在、( )書きは所管です。

 

健康保険料 (協会けんぽ)
介護保険料 (協会けんぽ)・・40歳から64歳までが該当
厚生年金保険料 (協会けんぽ)
雇用保険料 (厚生労働省)
労災保険料 (厚生労働省)
子ども・子育て拠出金 (協会けんぽ)

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そもそも「給与」はどうあるべきか

人事給与の基本原則は「公平感・不利に扱われないこと」です。「同一労働・同一賃金」という言葉にもありますが、人事給与の基本は「バランス」です。特定の人だけ優遇するような給与や待遇は、いつか不満が爆発し、いずれ労働トラブルになってしまいます。

 

日本社会では年功序列的な給与制度が多いです。「勤務年数」と「責任の度合」で給与が決定されます。年齢と仕事内容と言い換えても良いでしょう。「給与」を検討するときは、年齢層を想定し、同じ世代の人たち(同僚)の給与を基準に決定します。給与は、不公平にならないことが必須です。

 

年功序列の給与は、仕事をさぼるというデメリットが批判されますが、本来、「えこひいき」しない、公平に扱うための制度でもあります。上司に媚びを売る人だけが出世する制度を防止するのが年功序列制度です。ちょっと話がそれたので、人件費の計算に戻します。

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「法定福利費」の「料率」を確認

健康保険料などの「法定福利費」は、「料率表」により保険料を算出します。最初に「料率表」を手元に準備しましょう。料率さえ把握すれば、法定福利費は簡単に計算できます。「協会けんぽ」と「厚生労働省」のサイトから最新版を入手します。自分の地域をプリントアウトしましょう。

「協会けんぽ」の料率表

都道府県毎の保険料額表 | 協会けんぽ | 全国健康保険協会

「厚生労働省」の雇用保険料率表

雇用保険料率について
雇用保険料率についてについて紹介しています。

「厚生労働省」の<保険率・一般拠出金率>

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/hoken/roudouhoken21/index.html

 

次に計算を簡単にするために「各料率を合算」します。法定福利費の計算は「給与×料率」なので、料率を簡単にまとめてしまいます。印刷した後、次のように「料率」部分をマークします。以下の内容は2020年2月現在です。

 

 

 

労災保険料率

上記の写真は、2020年1月現在、東京都の例です。(各地域ごと、業種ごとに数値は変わります。)健康保険料と厚生年金保険料は、事業主負担分が半分(折半)になります。

健康保険料 9.9% → 折半4.95%

介護保険料 1.73% → 折半0.865%

厚生年金保険料 18.3% → 折半9.15%

雇用保険料 (一般事業) 0.6%

労災保険料(その他事業) 0.3%

子ども・子育て拠出金 0.34%

上記の率を合計します。

法定福利費 料率の合計 16.205%

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簡単に「人件費」を計算する方法

「法定福利費」を厳密に計算するときは、それぞれの保険ごとに、標準報酬月額や賃金総額に対して上記の料率をかけます。しかし、おおまかに「人件費」を計算するだけであれば、上記の合計した「料率」から簡単に算出することができます。

簡単な算出例(給与は各種手当を含めた金額です。)

月額給与が30万円の場合

給与 300,000円
法定福利費 300,000円×16.205%=48,615円

合計 人件費 348,615円(月額)

 

年間500万円の給与の場合

給与 5,000,000円
法定福利費 5,000,000円×16.205%=810,250円

合計 人件費 5,810,250円(年間)

 

一般的に法定福利費は20%程度と言われますが、会社の事業内容によって、雇用保険料と労災保険料の率が大幅に変わります。建設業や農林業は「料率」が高くなっています。「料率」を把握するのがコツです。

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