人件費を概算で計算する方法、賃金×1.16、覚え方は色(16)をつける。

国立競技場
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官公庁の会計実務で人件費を概算で把握したいときの計算方法です。予定価格の作成や予算資料を作成するときに正確な数字までは必要なく概算で金額を見積もる方法の解説です。本サイトは官公庁の会計実務全般の手続きに関する情報サイトです。

人件費は事業主側の法定福利費を加算

人件費(給料、給与、賃金など)を概算で計算する方法を解説します。
契約を締結するときや予算を要求するときに実質ベースに近い金額で人件費を知りたいときの参考情報です。

人件費の計算は、本人へ渡す賃金の額(税金や社会保険料を天引きされる前の総支給額)と事業主側(雇用主である会社側)が負担しなければならない法定福利費を計算します。

わかりやすいように具体的な数字で解説します。

支給総額(月額)が30万円と仮定します。

基本給、扶養手当、通勤手当などを全て含んだ支払総額です。人件費としての費用を見積もるので、税金や社会保険料の個人負担分は控除せずに計算します。



人件費を計算するときの項目

人件費月額は次の項目になります。次の2から7までが法律で定められている法定福利費(雇用主である会社側が負担する額)です。

1.月給総額

2.健康保険料

3.介護保険料

4.厚生年金保険料

5.雇用保険料

6.労災保険料

7.児童手当拠出金

1.月給総額(例として支給総額30万円)

就業規則や社内規則などで定められている金額です。予定価格として算出する場合は公表されている統計データ(賃金センサスなど)から算出します。

通常は、基本給、扶養手当、通勤手当、超過勤務手当などの総額です。

2.健康保険料 9.97%の半分で、4.985%

全国健康保険協会(協会けんぽ)により都道府県別に金額が決まっています。

平成26年度 https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat330/sb3150/h26/h26ryougakuhyou

東京地区の場合 30万円×0.04985=14,955円

3.介護保険料 1.72%の半分で、0.86%

月給を受ける人が、40歳以上65歳未満の場合に加算します。

全国健康保険協会(協会けんぽ)により都道府県別に金額が決まっています。

平成26年度 https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat330/sb3150/h26/h26ryougakuhyou

東京地区の場合 30万円×0.0086=2,580円

4.厚生年金保険料 17.120%の半分で8.56%
全国健康保険協会(協会けんぽ)により都道府県別に金額が決まっています。

平成26年度 https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat330/sb3150/h26/h26ryougakuhyou

東京地区の場合 30万円×0.0856=25,680円

5.雇用保険料 1.35%のうち事業主は、0.85%
賃金総額に上記の率を乗じます。健康保険、介護保険、厚生年金は標準報酬月額に対して率を乗じますが、雇用保険は円単位までの賃金総額に対して計算します。

厚生労働省やハローワークで料率の表が公開されています。

http://tokyo-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/hourei_seido_tetsuzuki/koyou_hoken.html

30万円×0.0085=2,550円

6.労災保険料 その他の事業(事務など)の場合 0.3%

賃金総額に上記の率を乗じます。健康保険、介護保険、厚生年金は標準報酬月額に対して率を乗じますが、労災保険は円単位までの賃金総額に対して計算します。

厚生労働省で料率の表が事業の種類ごとに公開されています。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/hoken/roudouhoken21/index.html

30万円×0.003=900円(事業主が全額負担)

7.児童手当拠出金 0.15%(事業主が全額負担)
上記の健康保険、厚生年金の料率表下段に表示されています。標準報酬月額に対して率を乗じます。

30万円×0.0015=450円



人件費概算のまとめ(事業主負担額)

1.月額30万円
2.健康保険料 4.985%  14,955円
3.介護保険料 0.86%    2,580円
4.厚生年金保険料 8.56% 25,680円
5.雇用保険料 0.85%    2,550円
6.労災保険料 その他事0.3%   900円
7.児童手当拠出金 0.15%    450円

総合計(1~7の計) 347,115円

つまり、賃金30万円に対して、法定福利費(社会保険料)は47,115円です。法定福利費の割合を計算すると、15.705%が加算されることになります。

ざっくり人件費を計算する時は給料×1.16

覚え方は、給料に色(16)をつけると覚えましょう。

最後に、健康保険、厚生年金保険の保険料額表(料率表)の見方を解説します。

全国健康保険協会(協会けんぽ)により都道府県別に金額が決まっています。

平成26年度 https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat330/sb3150/h26/h26ryougakuhyou

最初に、賃金総額を「報酬月額」に当てはめます。例えば、月給総額が295,000円(天引き前)であれば、29万円~31万円の欄になるので、その左側を見て、標準報酬月額が30万円(等級22)となります。

保険料の計算は、この標準報酬月額(千円単位で丸めた数字)に対して率を乗じます。

また、表の上の方にある「全額」「折半額」という意味は、事業主側(会社などの雇用主)と給料をもらう人(労働者側)の負担比率です。「折半額」を会社と労働者で負担して全額を払います。