入札に参加させないことができる者とは、不正な行為を行なった者

イギリスのロンドン 会計法令の解説
イギリスのロンドン

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競争に参加させない任意規定

予算決算及び会計令

第七十一条  契約担当官等は、一般競争に参加しようとする者が次の各号のいずれかに該当すると認められるときは、その者について三年以内の期間を定めて一般競争に参加させないことができる。その者を代理人、支配人その他の使用人として使用する者についても、また同様とする。
一  契約の履行に当たり故意に工事、製造その他の役務を粗雑に行い、又は物件の品質若しくは数量に関して不正の行為をしたとき。
二  公正な競争の執行を妨げたとき又は公正な価格を害し若しくは不正の利益を得るために連合したとき。

三  落札者が契約を結ぶこと又は契約者が契約を履行することを妨げたとき。
四  監督又は検査の実施に当たり職員の職務の執行を妨げたとき。
五  正当な理由がなくて契約を履行しなかつたとき。
六  契約により、契約の後に代価の額を確定する場合において、当該代価の請求を故意に虚偽の事実に基づき過大な額で行つたとき。
七  この項(この号を除く。)の規定により一般競争に参加できないこととされている者を契約の締結又は契約の履行に当たり、代理人、支配人その他の使用人として使用したとき。
2  契約担当官等は、前項の規定に該当する者を入札代理人として使用する者を一般競争に参加させないことができる。

 

この規定は、任意規定です。

 

第70条は「参加させることができない」となっていますが、この第71条は、「参加させないことができる」と記載されていますので、注意してください。判断する余地が残されている任意規定です。

 

二  公正な競争の執行を妨げたとき又は公正な価格を害し若しくは不正の利益を得るために連合したとき。

 

刑法の競争入札妨害罪に該当しなくても、特定の者が有利になるような行為(悪い宣伝など)をした場合に該当します。また談合罪の判決を受けなくても、談合の事実が明らかであれば該当します。任意規定なので、事実があれば該当させることができます。

 

三  落札者が契約を結ぶこと又は契約者が契約を履行することを妨げたとき。

 

落札者が契約を結ばなかったり、落札できなかった者が、口頭や文書で脅し契約締結を妨害したり、契約の履行に必要な材料の仕入れを妨害するなど、間接的なものも含みます。契約を妨害する行為です。

 

正当な理由とは

 

五  正当な理由がなくて契約を履行しなかつたとき。

 

実際の契約で問題になるのが、この第5号です。特に、契約の期限を定めて契約したのに、契約期限が守られない場合です。

 

物品の売買や製造契約などで納入期限を定めたにも拘わらず、当初の計画に比べて他からの受注などが増えてしまい、経営的な判断から、他の契約相手を優先したいので、納入期限を延長したい等の申し出があった場合です。

 

正当な理由があれば、この第5号は適用されませんが、正当な理由がなくて納入期限を守らなければ、第5号が適用され、次回の入札に参加させないことができます。

 

ここで問題となるのが、「正当な理由」とは何かということです。

 

正当な理由とは、契約の相手方に責任のないことです。地震や風水害、火事など逃れられない状況にあり、誰が見ても仕方のない状況を指し、それによって、契約の履行が困難になった場合です。

 

天災などの明確な理由であれば、契約の相手方から「納入期限の延長願い」を提出してもらい、理由を時系列によって詳述し、客観的な資料(天候の悪化を示す新聞記事など、第三者の資料)によって、相手方に責任がないことを確認します。

 

勘違いしやすいのが、いつも取引している契約の相手方などで、一時期に受注を多く受けてしまい、他の取引先との契約を優先する場合などです。

 

契約の相手方が、経営判断として、本来は納入期限を守れるのに、他の取引先を優先することは正当な理由には該当しません。経営判断という責任が明確にあるからです。

 

また、契約締結後、発注者である官公庁側の事情によって、仕様書の変更、納品場所の変更などにより納入期限が遅延する場合は、契約の相手方には責任はありませんので、正当な理由があることになります。

 

発注者側の事情により、納入期限を延長する場合には、発注者側が、納入期限を延長することになった経緯を詳述した書面を、理由書として保管する必要があります。発注者側に責任があり、契約の相手方には責任がないことを明確にしておかないと、この第5号の規定により後日紛争が生じることがあります。

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