官公庁で9割以上を占める「少額随意契約」の手順を簡単に知る

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契約手続き
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官公庁の契約手続きで一番多い「少額随意契約」の流れについての解説です。正しい契約手続きを行うためには根拠法令の理解と、おおまかな処理手順をイメージすることが大切です。仕様書の作成から「見積もり合わせ」や決裁手続きまでを説明します。

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「少額随意契約」とは

 

官公庁が締結する契約の中で一番多いのは、「少額随意契約」です。物品購入契約の場合、100万円未満の随意契約です。市町村では80万円以下です。事務簡素化を目的とした、「入札手続き」を省略できる随意契約です。

 

ほとんどの官公庁で該当する契約手続きです。物品購入契約を例におおまかな手順を解説します。100万円という金額は、予定価格調書の作成を省略できる基準額として各省庁が定めています。地方公共団体などでは、別の基準額の場合もあります。

 

「少額随意契約」の根拠法令を確認します。国の場合は、会計法第29条の3第5項、予決令第99条第3号です。

 

会計法
第二十九条の三
5  契約に係る予定価格が少額である場合その他政令で定める場合においては、第一項及び第三項の規定にかかわらず、政令の定めるところにより、指名競争に付し又は随意契約によることができる。

 

政令とは予算決算及び会計令(予決令・・よけつれい)です。

 

予算決算及び会計令
第九十九条  会計法第二十九条の三第五項 の規定により随意契約によることができる場合は、次に掲げる場合とする。

三  予定価格が百六十万円を超えない財産を買い入れるとき。

 

地方公共団体は、次の法令になります。都道府県の基準額は、国と同じです。市町村は50%です。

地方自治法施行令

第百六十七条の二 (略)随意契約によることができる場合は、次に掲げる場合とする。

 

一 売買、貸借、請負その他の契約でその予定価格(略)が別表第五上欄に掲げる契約の種類に応じ同表下欄に定める額の範囲内において普通地方公共団体の規則で定める額を超えないものをするとき。

 

別表第五
二 財産の買入れ
都道府県及び指定都市  百六十万円
市町村  八十万円

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契約手続きの「流れ」

 

契約手続きの「流れ」は、次のとおりです。

 

1.仕様の確定(仕様書の作成)

 

購入する物品のメーカーや型式を検討し選定します。

仕様書は、品名、型式、数量、納入期限、納入場所、搬入設置方法、代金支払方法などの契約条件を記載します。近年はメールに添付して見積書の提出を依頼することが多いです。昔はFAXでした。

 

2.見積り合わせ準備、見積書の提出依頼

 

2社以上の複数の会社(販売店など)へ、1~2週間程度の提出期限で見積書の提出を依頼します。依頼するときは、必ず仕様書を提示し、「見積もり合わせ」で契約の相手を決める、ということを事前に明確に伝えます。メール本文に書くと良いです。

 

各社の見積書が提出された後に、見積金額を比較して、最安値の会社に決定します。

 

契約の相手方を正式に決定したときは、不合格となった会社へ最初に連絡し、最後に決定した会社へ「正式発注」することを伝えます。

 

3.「請書」の提出依頼

 

契約書の取り交わしは150万円以上(予決令第100条の2)から必要になります。契約書の作成を省略するときは請書(うけしょ・・契約の相手方となった会社から一方的に提出される誓約書)を提出してもらうのが望ましいです。地方公共団体は、それぞれの契約事務規則などで基準額を定めています。東京都は「東京都契約事務規則」第三十八条で150万円未満は契約書の作成を省略できます。(国と同じです。)

 

4.納品、検収

 

納品されたら検査を行います。見積書や請書の内容と同じか確認し、問題がなければ納品書を受領し、検収サインします。検収完了後に請求書の提出を依頼します。

 

5.請求書受理と支払

 

請求書(作成年月日、法人の会社印、代表者印を押印したもの)を受理し支払手続きを行います。

 

以上が、主な流れです。

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契約関係書類の「綴り方」

 

支払書類に添付する「契約関係書類の順番」は「日付順」に綴ります。一連の契約手続きの「流れ」がわかるように書類を保存します。

 

一般的な書類の順番は、「日付の新しい書類」を上にして並べるのが基本です。これを間違えると書類が混乱し、「手続きが不適切」などの不正を疑われるリスクがあるので注意しましょう。書類が整然と綴られていると、関係法令を熟知して「適正に処理されている」と相手に思われます。

 

支払時の決裁書類の順番(上から)

1.決裁書類のかがみ(支出負担行為・支出決議書)
2.請求書
3.納品書(検収日付、検収者のサイン入り。)
4.請書(省略の場合もある。)
5.見積書
6.他社の見積書(不採用、不合格などの表示をしておく。)
7.予定価格調書(100万円未満は省略が多い)
8.仕様書、見積書依頼文など
9.定価表、納入実績表
10.カタログ

 

以上が「少額随意契約」の概略です。詳細は別記事を参照してください。


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