参考見積書を取り寄せる手順、参考見積書を依頼する具体的な方法

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契約手続き
奈良 2014年9月

一般競争入札や随意契約の契約方式を判断するときや、予算要求するときなどに参考見積書が必要になることがあります。実際に参考見積書を取り寄せるときの具体的な手順をわかりやすく解説します。参考見積書と見積書の違いを意識することが大切です。

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参考見積書とは

 

何かを購入したり、専門会社へ依頼するときに、およその金額を知りたいことがあります。一般競争入札や随意契約などの契約方式を判断するには、およその契約金額が必要になります。また事業費を積算したり、予算要求するときにも金額を見積もらなければなりません。

 

インターネットの Web 上で簡単に調べられる金額であれば、ひとりで調査することが可能です。しかし少し複雑な契約内容になると専門会社へ依頼するしかありません。新製品を購入したり、多量の物品を購入したり、新しい契約を計画するときなどです。

 

見積金額を見てから、色々な検討を始めたいときには、参考見積書を取り寄せることになります。まだ正式に契約を行うかわからない状況のときに提出してもらうのが参考見積書です。契約手続きで必要になる見積書は、思い切った値引金額で提出してもらいますが、参考見積書では通常の取引価格、およその金額で提出してもらいます。

 

見積書は、契約手続きの中で「契約の申込み」になりますが、参考見積書は通常の取引価格を提示するだけのものです。

 

参考見積書を提出してもらった後で、契約手続きを始めるときは、あらためて見積書を提出してもらうことになります。

 

ただ参考見積書も見積書も、見た目は同じです。両方とも「見積書」という書類です。官公庁内部で参考見積書として扱うだけです。参考見積書へは「参考」という文字を官公庁側で付記します。

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参考見積書を取り寄せる手順

 

参考見積書を取り寄せる手順は次のとおりです。

1.知りたい契約内容を整理する

2.依頼する会社を探す

3.電話で挨拶をする

4.依頼文を作成する

5.メールやFAXで依頼する

 

では、それぞれを詳しく解説します。

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知りたい契約内容を整理する

 

参考見積書を依頼するときは、最初に契約内容を大まかに整理することになります。契約手続きに必要な仕様書とは違い、参考見積書を取り寄せる段階では、およその内容で問題ありません。

 

契約の種類別に契約内容を整理する方法です。いずれも必ず書面で作成しておきます。参考見積書を取り寄せた後に検討して修正することになります。おおまかな原案を作るというイメージで契約内容を整理します。

 

物品を購入する場合

メーカー名、型式などの機種名、数量、発注から納品までの納入期限、納入場所、搬入と設置方法、無償保証期間(1年以内が多い)をまとめます。

 

物品を製造する場合

特注品を製造するときは、完成品のイメージを明確にします。どのような形状で、どのような機能が必要なのかをまとめます。製造契約は何度か打ち合わせを重ねてから金額が見積もれるようになります。使用する材料や製造期間によって金額が大きく変わります。

 

役務契約の場合

清掃契約や警備契約など、主に人に何かを行ってもらう契約では、毎日行う業務、月1回とか定期的に行う業務を整理します。何をやってもらいたいのか整理します。修理や保守契約は、現物を確認してメーカー名や型式を調べてから依頼します。修理や保守契約は、物品や設備が故障しないこと、正常に使えることが目的です。保守契約の打ち合わせでは、部品代金を保守契約に含めるかどうかで契約金額が大きく変わります。また役務契約では代金の支払い方法を明確にします。2ヶ月を超えるような長期間の契約であれば、1ヶ月ごとに代金を支払うことになります。

 

契約内容の整理が終えたら、必ず文書化しておきます。ワードなどで作成し、後日修正できるようにします。参考見積書を依頼するときは、この整理した資料を見ながら説明して依頼することになります。

また依頼するときに、相手方から質問があったときは必ずメモし、後日、質問のあった内容を盛り込むようにします。質問内容は、金額を見積もりのに必要な重要情報であることが多いです。

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参考見積書を依頼する会社を探す方法

 

参考見積書は、契約手続きとは関係ありません。公平に契約の相手方を選ぶ契約手続きは、参考見積書を取り寄せた後に、あらためて検討することになります。いろいろな企業が参加できるように公平に仕様書を作成するのは、参考見積書を取り寄せた後の手続きになります。

 

つまり、参考見積書を依頼する会社を探す段階では、1社を見つけることができれば十分です。

 

まず、日常的に取り引きしている会社の営業担当者へ確認することになります。係で保管している名刺の一覧や、取引会社一覧表から探します。もし取引会社の中から見つからなければ、一般競争入札の参加資格者名簿から探します。

 

候補となる会社を数社リストアップして電話します。

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最初に電話で挨拶をする

外部の民間企業の営業担当者へ依頼するときに、いきなりメールするのは失礼です。迷惑メールと間違われることもありますし、不審に思われてしまいます。電話をかけて挨拶をしてから、参考見積書の提出に協力して頂けるか確認します。この段階は、あくまでお願いする立場です。丁寧な言葉使いで低姿勢でお願いします。次のように電話をします。

 

参考見積書の提出について電話で確認する方法

 

はじめまして、◯◯省◯◯課の◯◯と申します。

 

現在〇〇の契約を検討しておりまして、およその見積金額が知りたいのです。まだ契約手続きを始めるかどうかもわからない状況でして、とりあえず、およその金額がわかる参考見積書が欲しいのです。

 

現時点では契約できるかどうかもわからず、検討のための資料なのですが、無料で参考見積書を提出して頂くことは可能でしょうか?

見積金額は、およその金額、通常の取引金額で構いません。今後、契約手続きを始めることができそうであれば、そのときに改めて正式に見積書を依頼します。

 

もし、むずかしそうであれば無理しなくて大丈夫です。

 

(はい、参考見積書を提出できますと回答があった場合)

それでは、メール(FAX)で依頼文を送らせていただきます。アドレスを教えてください。

 

本日は、急なお願いにもかかわらず、対応して頂きまして本当にありがとうございました。とても助かります。失礼します。

 

参考見積書を提出してくれる会社を探すことができたら、メールかFAXで依頼文を送信します。提出してもらう参考見積書のタイトルは、「見積書」です。参考という表記はなくても問題ありません。参考という文字は官公庁側で付記します。官公庁内部で参考見積書として扱うだけです。

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参考見積書の依頼文の例

 

参考見積書を依頼するときの文例です。

メールで参考見積書を依頼する場合

 

◯◯株式会社
営業部 ◯◯様

 

お世話になります。◯◯省◯◯課の◯◯です。

 

現在、下記の契約について検討を予定しています。まだ契約手続きを始める前の段階であり、これから予算の確保や契約方式を検討する予定です。つきましては参考として見積書の提出にご協力頂けるとありがたいです。

 

なお、参考見積書ですので、通常の取引価格あるいは契約可能価格で作成をお願いします。提出して頂いた参考見積書を検討した後に、契約手続きを開始するときには、改めて正式な見積書の提出を依頼いたします。ただし一般競争入札になることもあります。今回提出して頂く参考見積書は、通常の見積書の様式でお願いします。ご多忙中恐縮ですが、◯月◯日までに提出頂けると助かります。

 

また不明な点などは遠慮なく質問してください。現地視察や打ち合わせも可能です。

 

現在計画している契約内容は次のとおりです。

 

予定件名 ノートパソコン 150台

予定納入期限 2022年8月末 発注から納品まで2ヶ月間

契約内容 1台あたりの仕様

ノートパソコン本体 メーカー◯◯製 ◯◯型
OS Windows 11 64ビット
メモリ 8GB以上
ストレージ SSD 256GB以上
Microsoft Office Home & Business 2021(永続版)

 

搬入・設置方法
◯◯省の建物内の各部屋へ設置し、既設LANへの接続を行う。設置後は動作試験を行う。搬入期間は3日間を予定している。

 

物品の無償保証期間
検収完了後、1年間とする。

 

代金の支払方法 検収完了後、適法な請求書を受理してから1回払い。

上記は物品購入の例です。役務契約などでは具体的な作業内容を打ち合わせしつつ見積金額を積算してもらうことが多いです。なるべく現地を見てもらった方が効率的です。

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参考見積書を依頼するときのチェックシート

 

参考見積書を依頼するときは、事前に必要な内容を書き出してから進めます。特に電話で依頼するときは会話している最中に、聞こうとしていたことを忘れてしまいがちです。事前に相手方へ伝えること、相手方から聞くことをメモしてから電話します。

 

参考見積書を取り寄せるときの手順をまとめたチェックシートです。そのままコピーして使えます。

 

参考見積書用のチェックシート

 

◯契約内容の整理、簡単に書面化する
依頼するときに相手方へ伝える契約内容です。相手方が金額を積算できるように内容をまとめておきます。

 

◯依頼する会社を探す
取引実績のある会社、入札参加資格のある会社から探します。見つからなければネットから探します。なるべく官公庁との契約経験のある会社が望ましいです。3社程度リストアップしておきます。

会社名 電話番号

 

 

◯いくつかの会社へ電話して確認する

必ず伝えること

まだ契約するかわからない段階であること

参考として見積書を無料で提出して頂けるか

実際に契約手続きを開始するときには、改めて正式に見積書を依頼すること

一般競争入札になる可能性もあること

 

(参考見積書とは、およその金額で作成してもらう見積書です。無理に値引きしない通常の取引価格のことです。参考見積書の書類名は「見積書」で問題ありません。)

 

依頼先候補の連絡先

会社名
電話
営業担当
メールアドレス

 

◯依頼文を作成する

 

◯メールやFAXで依頼する

依頼文送信年月日
2021年  月  日 時送信

見積書提出期限  月  日

 

なお参考見積書は、お願いして提出してもらう書類なので、提出期限を設けない方が望ましいです。あまり早く提出期限を設定してしまうと、相手に負担をかけてしまいます。

 

以上が参考見積書を依頼する手順です。

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