契約書を押印する順番は決められている、実際の取り交わし方法

イギリスのロンドン 契約手続き
イギリスのロンドン

この記事を読むのに必要な時間は約 4 分です。

 

契約書の取り交わし

契約書を作成し、当事者が記名押印する場合、実務上は契約書を郵送で送り記名押印することが多いです。

 

よほど大きな契約とか、調印式のようなセレモニーでない限り、契約の当事者自身が揃って記名押印することはありません。

 

通常、契約書の締結名義人は、法人の代表者です。

 

会社の社長ですし、代表者印を社外へ持ち出すこともできません。

 

日常業務で必要なる契約書の取り交わしは、社長が出向くのではなくて、営業担当者が社内決裁(稟議)などを経て記名押印(作成)します。

 

契約書の作成と郵送

 

実際は、国側の契約実務担当者が、相手の会社の営業担当者と事前にメールや電話などで打合せし、契約条項を双方で確認します。

 

契約書はワードなどで作成し、プリントして袋とじを行い、2通を会社側へ送付し、会社側で押印してから2通を返送してもらい、国側で押印した後に相手方の契約書1通を送り、取り交わすという手順です。

 

この規定は、記名押印の順番として、最初に国側が押印するのではなく、企業(民間会社)側に押印することを義務付けています。

 

契約事務取扱規則

第十四条  契約担当官等は、契約の相手方を決定したときは、遅滞なく、契約書を作成しなければならない。

2  契約担当官等が前項の契約書を作成する場合において、当該契約の相手方が隔地にあるときは、まず、その者に契約書の案を送付して記名押印させ、さらに、当該契約書の案の送付を受けてこれに記名押印するものとする。

3  前項の場合において、契約担当官等が記名押印をしたときは、当該契約書の一通を当該契約の相手方に送付するものとする。

 

実務上の流れ

 

国側で契約年月日と契約当事者の氏名を記入した契約書を2通作成し、袋とじにする。まだ押印はしない。

 

契約の相手方である会社側へ、契約書2通を郵送(事前に電話しておき、簡易書留などで郵送するのが望ましい。)

 

会社側で決裁し、契約書2通に押印。押印した2通を国側の契約担当者へ郵送で送る。(簡易書留、あるいは持参が多い。)

 

国側の契約担当者は、契約書2通に押印し、印紙税が貼付してない方の契約書を会社側へ郵送。(会社が近ければ都合の良い時に取りに来てもらったりします。この時、会社側へ送る契約書のコピーをとっておく。)

 

以上が実際の契約書取り交わしの流れです。

 

契約書の押印について、国側は後で行うよう、明記されています。これは、最終の契約確定行為を国側が行なうこととし、国側に契約手続の安全性を担保しています。

 

通常は考えられませんが、先に国側が押印して相手方に郵送してしまうと、万が一、悪質な(詐欺的な)相手方が契約内容を書き換えてしまい、その結果、国側に不利な契約が確定してしまうことを防止するためです。

 

また、公印の不正使用防止のためにも必須ですので注意しましょう。

コメント