単価契約の取り扱い、自動車等の交換について、検査年月日の記入方法

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各省庁へ通知された会計法令の運用通知です。請求書に発注書を添付させる単価契約の取り扱い、自動車等の交換について「同種の自動車等」の判断、請求書などに検査年月日を記入しておく方法など、会計実務上の取り扱いの解説です。過去の通知ですが現在も役立つ情報です。

会計事務簡素化の通知

過去1969(昭和44)年頃に、大蔵省(現財務省)から各省庁あてに会計事務の取り扱いについて通知されています。「会計事務簡素化のための法令の実施について」の中に、2018年現在でも実務に役立つ内容があるので参考に記載します。以下の内容は原文をわかりやすく表現しています。
通知文が記載されていた本(記憶では会計例規集)が手元にありません。このような役に立つ過去の通知文は、財務省のWEB上で公開してもらいたいものです。



単価契約の発注方法

「会計事務簡素化のための法令の実施について」
(昭四四・一二・一七蔵計四三九〇)

二 単価契約の適正化について

単価契約は、予算の範囲を超えてしまうなどのリスクがあります。注文を行う時には、発注書を契約の相手方へ交付し、請求書を提出してもらうときに、交付した発注書を添付してもらいます。発注時の内容と請求書の内容を照合して確認するなどの事実確認が必要です。

単価契約は、数量が未定のときに締結する年間契約です。単価のみを契約し、実際に発注した数量で支払います。官公庁の発注者側で正確に管理するのは煩雑になるので、発注書を請求書に添付して提出してもらう取り扱いは、事務負担の軽減になり事務の簡素化が図れるものです。



交換契約の判断

「会計事務簡素化のための法令の実施について」
(昭四六・一一・二六蔵計三五六八)

四 国の所有に属する自動車等の交換に関する法律施行令について

「同種の自動車等」とは、乗用自動車、バス、貨物自動車等の別に同種の自動車とする。

自動車を買い替えるときは、一般的に古い自動車を下取りにします。しかし会計法令の原則では「国の財産は交換できない」ことになっています。

財政法

第九条 国の財産は、法律に基く場合を除く外、これを交換しその他支払手段として使用し、又は適正な対価なくしてこれを譲渡し若しくは貸し付けてはならない。

そのため、原則に対する例外として「国の所有に属する自動車等の交換に関する法律」が定められています。この法律を受けて施行令が定められているのですが、そのうち「同種の自動車等」の定義があいまいなため通知されたものです。

検査調書省略の場合の検査年月日記入

「会計事務簡素化のための法令の実施について」
昭五五・八・三〇蔵計二二五二

検査調書の作成を省略できる場合(契約事務取扱規則第24条、200万円以下の契約)においても、検査を実施したことを証明する書類を作成するか、請求書などに検査年月日を記入して押印するなど、検査の完了の事実を明らかにしておくこと。

検査年月日は、支払手続きに直接影響します。代金の支払時期が法律で定まっており、検査が遅延したときは、その分支払時期が早くなります。

政府契約の支払遅延防止等に関する法律

第五条 (検査の時期)は、国が相手方から給付を終了した旨の通知を受けた日から工事については十四日、その他の給付については十日以内の日としなければならない。

第六条 (対価の支払の時期)は、国が給付の完了の確認又は検査を終了した後相手方から適法な支払請求を受けた日から工事代金については四十日、その他の給付に対する対価については三十日(以下この規定又は第七条の規定により約定した期間を「約定期間」という。)以内の日としなければならない。

第九条 国が約定の時期までに給付の完了の確認又は検査をしないときは、その時期を経過した日から完了の確認又は検査をした日までの期間の日数は、約定期間の日数から差し引くものとし、又当該遅延期間が約定期間の日数を越える場合には、約定期間は満了したものとみなし、国は、その越える日数に応じ前条の計算の例に準じ支払遅延に関し約定した利率をもつて計算した金額を相手方に対し支払わなければならない。

これらは、契約実務上、日常的に必要となる重要な知識です。