入札で同価の場合くじ引きで落札者を決定、具体的な方法と実例

イギリスのロンドン 会計法令の解説
イギリスのロンドン

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再度入札か、くじ引きか

 

予算決算及び会計令

 

第八十三条  落札となるべき同価の入札をした者が二人以上あるときは、契約担当官等は、直ちに、当該入札者にくじを引かせて落札者を定めなければならない。

 

2  前項の場合において、当該入札者のうちくじを引かない者があるときは、これに代わつて入札事務に関係のない職員にくじを引かせることができる。

 

通常の入札では、予定価格の範囲内で、最も安い金額で入札した者を落札者とし、契約の相手方に決定します。この時、まれに同額の場合があります。

 

同額の場合には、さらに入札を繰り返し再度入札を行うのではなく、くじ引きで決めることを定めています。

 

再度入札は、予定価格の制限に達しない場合のみ実施できる(予決令82)ので、予定価格に達していれば(範囲内なら)再度入札はできません。

くじ引きにより契約の相手方を決めることになります。

 

最低金額が同額の場合の判断

予定価格の範囲外 → 再度入札

予定価格の範囲内 → くじ引き

 

くじ引きの具体的な方法

 

くじ引きの方法は、具体的な規定はありませんので、公平性を確保できれば、どのような方法によっても問題ありません。

 

一般的なくじ引きの方法は、次のとおりです。

 

紙こより、あるいは、割り箸のような棒の端に、赤いマークなどをつけ、それを封筒などに入れて見えないようにし、同額の入札者に引いてもらい、赤いマークを引いた方を落札者とします。

 

くじ引きの際には、事前に紙こよりを2本(くじ引きする人数分)を用意し、1本のみにマークをつけます。よく乾かしておかないと封筒に入れた時に、もう1本にインキが付着して2本とも赤くなってしまうと、くじになりません。

 

封筒の上部をはさみで切り落とし、紙こよりを入れるための封筒とします。薄い封筒で中が見えてしまうとまずいので、厚手の封筒を用います。封筒部分をコピー紙などで厚くするのも良いです。

 

くじ引きの実例

 

同額の入札者があった場合、くじ引きで落札者を決めることを伝えます。

 

入札結果を読み上げた後、次のように案内します。

 

入札金額○○円の株式会社A様と株式会社B様は同額です、いずれも、当方で作成した予定価格の制限の範囲内ですので、これより、くじ引きにより落札者を決定します。

赤いマークのある紙こよりを引いた方を落札者とします。

 

紙こよりと封筒を入札者に見せ、細工がないことを確認してもらいます。

 

くじ引きを行う順番を、じゃんけんあるいは話し合いで決めてもらうことを伝え、入札者同士で順番を決めてもらいます。

 

順番は官公庁側で指定してはいけません。後日、不正入札の疑惑を招く結果になります。じゃんけんの場合は、最初に練習をしてから本番を行なう方が安全です。(最初はグーなどのじゃんけんもあるので)

 

順番が決まったら、入札者の見ている前で、紙こより等を封筒に入れ、混ぜます。そして、順番どおりにくじを引いてもらいます。

 

もし、くじを引かない者がある場合には、契約担当係とは全く関係ない他の係の人に協力してもらい、入札者の同意を得た上で、代理として、くじ引きを実施します。

 

くじ引きのコツ

 

くじ引きは、細工がないことを入札者自身に確認してもらい、くじを引く順番も入札者同士で決めてもらうことが重要です。

 

くじ引きの説明不足や、くじの中身を事前に公開しないで実施すると、後日、官公庁側で何か細工をしたのではないか、官製談合の疑いなどのリスクが生じます。

 

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