旅費担当になったときは、旅費に関する基本法令や通知文を把握しましょう。基本法令がわかると効率的に旅費事務を学ぶことができます。国や地方自治体の旅費実務に関係する法令の一覧です。旅費の事務手続きはとても複雑です。法令を理解しながら事務手続きを進めましょう。
官公庁の旅費実務を学ぶ方法
旅費に限らず、官公庁の会計実務を勉強するときは、最初に根拠法令を把握すると理解が早くなります。
条文まで覚える必要はありません。「どこに、どんなことが書いてあるか」を大雑把に把握するだけで十分です。「これに関係する法令は、ここを見ればわかる」という感覚が最も重要です。法令の条文は、実際の事務手続きを行うときに詳しく読むことになります。
会計実務を担当していて、一番困ってしまうのは、何をしたら良いかわからない状態です。右往左往するのが、とても困ります。これを解決するためには、常日頃から知識を蓄えるしかありません。
旅費の事務手続きはとても複雑です。交通費の計算、日当や宿泊料の計算、どれをとってもケースバイケースで処理の方法が変わります。旅費法などの根拠法令から、基本的な考え方を把握しておき、その後は実際のケースによって判断することになります。
旅費実務では、判断に悩むことが多いです。そのたびに根拠法令を探して勉強しながら解決していくことになります。それらを事例集として自分なりにメモしておくと悩みが少なくなります。調べたことは自分の財産になりますし、若い人たちへアドバイスするときの貴重な資料にもなります。会計検査院などへの対外的な説明用としても貴重な資料集になります。疑問が解決したときに紙のノートへ素早くメモし、時間のあるときにテキストファイル化しておくと良いです。
国の旅費関係法令一覧
旅費に関する基本的な法律は「旅費法」です。旅費法の正式名称は、「国家公務員等の旅費に関する法律」です。この法律を受けて、支給規程と運用方針があります。旅費法には施行令はありません。
以下が、主に使う旅費関係法令です。
国家公務員等の旅費に関する法律
国家公務員等の旅費支給規程
国家公務員等の旅費に関する法律の運用方針について
昭和二十七年四月十五日 蔵計第九百二十二号 大蔵省主計局長通牒
旅費業務に関する標準マニュアルVer.2-0 2016年12月 各府省等申合せ
地方自治体の旅費関係法令一覧
地方自治体は、地方自治法第二百四条により、それぞれの条例で旅費を定めています。旅費の条例の下位に支給規定などがあります。各都道府県、市町村ごとに旅費の条例が定められてています。参考に東京都と大阪府です。考え方は国の旅費法と同じです。
地方自治法
第二百四条
3 給料、手当及び旅費の額並びにその支給方法は、条例でこれを定めなければならない。
東京都の場合
職員の旅費に関する条例
職員の旅費支給規程
教育関係職員の旅費支給規程
大阪府の場合
職員の旅費に関する条例
職員の旅費に関する規則
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