「出張」は自分で予約しない! 旅行代理店へ依頼する方法とは

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出張旅費
2020年9月 忍野八海
出張旅費

出張するときは、さまざまな書類が必要になることがあります。またホテルや航空券を予約しなければなりません。自分で直接予約するよりも、旅行代理店へ依頼したほうが良いです。旅行代理店へ依頼するときのチェックポイントをわかりやすく解説します。

 

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旅行代理店へ依頼するメリット

 

出張が決定した後は、旅行計画を立て、宿泊場所の予約や、電車や航空券などの予約を行うことになります。

 

旅行代理店へ依頼した方が、自分で探して予約するよりも、料金が安いことが多いです。さらに、旅行代理店なら、豊富なデータベースから簡単に宿などを探せます。

 

また、公務を目的とした出張では、旅費の請求手続きに必要な書類があります。旅行代理店へ依頼すれば、必要書類も簡単に入手できます。

 

出張するときは、最初に旅行代理店を探しましょう。旅行代理店が見つからない場合のみ、自分で直接予約することになります。

 

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旅行代理店の選び方

 

出張のときに探す旅行代理店は、「安さ」よりも「安全性」を重視します。

 

プライベートな旅行であれば、「安さ」を重視しても問題ありません。すべて自己責任です。

 

しかし、出張の場合は、「安全性」を優先します。旅費法では、官公庁が実施する入札などのように「安さを求める」という考え方はありません。旅費は、出張者個人へ支給するものです。入札を基本原則とする「官公庁の契約手続き」とは関係ないのです。

 

むしろ激安なチケットを扱う旅行代理店は、注意が必要です。倒産などのリスクがあります。(もちろん一部の旅行代理店だけですが。)実際に私も、旅費実務を担当しているときに痛い経験をしました。

 

なんと、旅行代理店が「夜逃げ」したのです。ある教授が、旅行代金を払ったのに、チケットを入手できなくなったのです。初めて聞く名前の旅行代理店でしたが、旅行代金が信じられないほど安いため、「安い方が良い」と思い込み、教授が申込みしたようです。しばらくすると、テレビニュースでも倒産したことが話題になってました。

 

こうなると、事務手続きが、とてつもなく大変になります。事務側だけでなく出張者本人の教授にとっても、ものすごい事務負担になります。ホントに旅行代金を支払ったのか、なぜ、そんな危ない旅行代理店を選んだのか、などの理由書、証明書類が必要になります。関係各所への口頭説明も必要です。結果的には、支払った旅行代金は、「キャンセル料」と同様に処理しましたが、ものすごい労力(2ヵ月ほど)が必要な、かなり悲惨な事務処理になりました。

 

出張で利用する旅行代理店は、誰もが知っているような「大手旅行代理店」を選びましょう。旅行代理店は、出張者本人が自由に選べます。

 

参考に2020年現在の、大手旅行代理店です。売上額や従業員数の大きい会社が安全です。知名度のある旅行代理店を選びましょう。

JTB

H.I.S

近畿日本ツーリスト

日本旅行

阪急交通社

東武トップツアーズ

名鉄観光サービス

JR東海ツアーズ

 

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「飛行機を使わない」出張

 

旅費の請求手続きに必要な書類は、、「飛行機を使わない」場合と「飛行機を使う」場合で異なります。最初に、「飛行機を使わない」出張について解説します。

 

出張で利用する交通手段が、鉄道(新幹線など)やバスの場合です。

 

旅行代理店へ行く前に、次の事項を確認しておきます。

出発日時  自宅を出発する日
到着日時  自宅へ帰る日

急行料金、特急料金(新幹線料金)が支給可能か。

旅費法では、次のとおりですが、職場で独自のルールを定めていることがあります。距離数は、列車の乗車区間の距離数です。

特急料金(新幹線含む) 片道100km以上
急行料金 片道50km以上

宿泊料金は一泊いくらか。
給与のクラスと、宿泊先によって単価が定められています。

 

旅行代理店で相談するときは、最初に「旅行の目的」を伝えます。仕事で出張することを明確に伝えてください。旅行代理店の担当者は、出張目的と、レジャー(観光や遊び)目的では、提案する内容が違ってきます。レジャー目的であれば、遊べる場所、遊ぶためのオプションツァーなども提案してくれます。しかしビジネス目的であれば、最小限のプランの提案をしてくれます。

 

次に、出発日時と宿泊数を伝えます。宿泊はシングルなのか、2人部屋なのか人数も伝えます。通常、出張であればシングルです。出張のときは、男女でひとつの部屋に宿泊することはできません。宿泊場所は、出張先に近い最寄り駅が便利です。できれば繁華街の方が食事などのときに便利です。

 

宿泊場所を決めるときは、用務先への交通手段も確認しましょう。宿泊場所と用務先が離れていると、疲れてしまいます。用務先まで、片道30分から1時間までのエリアで、宿泊場所を探しましょう。

 

電車を使うときは、職場の旅費ルールで、特急(新幹線)や急行が利用可能か調べておきます。もし使えない場合でも、自己負担で乗車することも可能ですが、あまり、おすすめしません。(後で、トラブルになる可能性があります。ルールどおりに乗車しましょう。)

 

乗車する列車が決定したら、チケットの予約と宿泊場所の予約をお願いしましょう。

 

飛行機を使わない場合は、特に必要な書類はありません。旅行代理店側で作成してもらう書類は、旅行代金を支払った時の領収書のみです。領収書は、出張者個人が保管するだけです。職場へ提出する必要はありません。領収書の宛名は、旅行代金を支払った出張者本人です。

 

なお職場によっては、職場から旅行代理店に対して、直接旅行代金を支払うことを認めていることもあります。組織として支払う場合には、請求書が必要になります。本来的には、旅費は、出張者本人へ支給するものです。旅行会社へ直接支払うのは、例外的な取り扱いです。旅行会社へ直接支払う場合は、事前に旅費事務担当者へ確認が必要です。

 

電車と宿泊代がセットになった「パック旅行」を使うときは、注意が必要です。パック旅行は安いですが、職場の旅費規程が対応できてないことがあります。職場によってはパック旅行を禁止していることがあります。事前に、旅費事務担当者へ確認しておきましょう。

 

パック旅行が問題になる原因は、旅費法上、宿泊料金は定額で支給することになっているからです。通常、「実際の交通費 + 宿泊料定額」で旅費を計算します。そして旅費法には、「必要のない旅費(計算できない料金)は支給できない」という考え方があります。

 

パック旅行は、交通費と宿泊料がセットになったものなので、宿泊料相当の金額が不明です。宿泊料を算出するために、パック料金から交通費相当額を差し引くと、異常に安い宿泊料になってしまいます。すると、定額の宿泊料を支給できなくなってしまいます。なぜなら、明らかに安く泊まれるのに、高い宿泊料は支給できないからです。

まとめ 「飛行機を使わない」出張

 

以上をまとめると、次のようになります。

「旅行の目的」を最初に伝える。

出発日時と宿泊数(シングル利用)を伝える。

宿泊場所は、用務先に近い(1時間以内)繁華街が望ましい。

特急(新幹線)、急行を使えるか、職場の旅費規程を事前に確認しておく。

旅行代金を支払ったときは、必ず「領収書」を受け取り保管する。

パック旅行(鉄道+ホテル代)を使うときは、事前に旅費担当者へ確認が必要。

必要書類は特になし。旅行代金を支払ったときは「領収書」を保管しておく。

 

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「飛行機を使う」出張

 

飛行機を使う出張では、必要書類が変わってきます。航空賃の料金設定が、電車やバスのように公共料金として定められていないこと、外国出張では現地時間tとの時差があることから、次の書類が必須です。

 

航空賃の領収書(出張前に旅費を受け取るときは、見積書、請求書)
搭乗クラス、便名、出発時刻、到着時刻、搭乗者名が記入されているもの

搭乗券の半券(実際に飛行機に乗ったときのチケットです。)

外国出張の場合は日程表(フライト便、現地時間が記載してある、毎日のスケジュール表)

旅行代金を支払った時は領収書(職場から旅行代理店へ直接支払う時は、旅行代金の請求書)

 

また、旅行代理店へ行く前に確認する事項は、次のとおりです。

現地到着日時(行き)

現地出発日時(帰り)

日本(自宅)到着日時

宿泊場所

宿泊料金の単価上限額

日当(昼食代)の単価上限額

フライト便の搭乗クラス(エコノミークラス、ビジネスクラスなど、どのクラスを使えるか)

 

旅行代理店で相談するときは、最初に「出張目的」であることを明確に伝えます。

 

次に、上記の必要書類の作成が可能か、事前に確認します。書類が作成できなかったり、有料になる場合は、別の旅行代理店を探しましょう。職場で旅費請求手続きを行う際に、トラブルの原因になります。大手旅行代理店であれば、無料で作成可能です。

 

書類が作成できることを確認した後、用務先に到着する日時を伝えます。「〇月〇日、何時頃に〇〇へ到着したい」と伝えます。外国出張は、現地時間で伝えます。入国手続きや、出国手続き、税関などで待ち時間が必要になることもあります。待機時間も考慮してスケジュールを組みます。

 

宿泊場所は、用務先や空港に近い方が便利です。海外の場合は、宿泊できるエリアが制限されます。また宿泊先ホテル内にレストランがあること、空港までのアクセス、用務先までのアクセスが簡単か確認します。

 

もしグループで海外出張するのであれば、マイクロバスなどをチャーターすることも検討しましょう。海外では、交通の便が悪い場所があります。電車もバスもなく、タクシーも走ってないような場所がたくさんあります。日本のように電話一本でタクシーを呼べると思っていると、大失敗します。海外は車社会です。移動はマイカーが基本なので、公共交通機関のないエリアが多いです。タクシーなどの交通手段を確保できるホテルを選びましょう。

 

飛行機とホテルをセットにしたパック旅行は、原則として使うのはやめましょう。旅費を計算するときに、航空賃が計算できず、旅費の事務手続きでトラブルになります。もしパック旅行を使わざるを得ないときは、事前に旅費担当者へ確認しましょう。職場の旅費規程として、パック旅行を認めているか確認が必要です。国内旅行のみパック旅行を認めている場合や、外国出張では、(旅費計算が不可能になるため)パック旅行を認めていない場合などもあります。

 

パック料金は、航空賃とホテル代をセットにした料金体系です。しかし旅費を支給する際には、航空賃と宿泊料は、分けて計算します。旅費法で認めている航空賃は、実際に支払った料金です。そのためホテル代とセットになった料金では、航空賃が把握できず、旅費計算が不可能になるのです。

 

また、航空券を予約するときは、エコノミークラス、ビジネスクラスなどの搭乗区分を再確認しましょう。エコノミークラスであれば問題ありませんが、ビジネスクラスは、搭乗できる条件が限定されています。またファーストクラスは原則として認められていません。自己負担によるファーストクラスへのアップグレードも認めないことが多いです。ファーストクラスに乗ってしまうと、税金の無駄遣いと批判されます。

まとめ 「飛行機を使う」出張

 

必要書類

航空賃の領収書(概算払いのときは、見積書、請求書)

搭乗券の半券

外国出張の場合は日程表

旅行代金を支払ったときは領収書(職場から旅行代理店へ直接支払うときは、押印のある請求書)

 

旅行代理店への依頼方法

事前確認事項

現地到着日時(行き)

現地出発日時(帰り)

日本(自宅)到着日時

宿泊場所

宿泊料金の単価上限額

日当(昼食代)の単価上限額

フライト便の搭乗クラス(エコノミークラスなど)

 

依頼時のポイント

必要書類を無料で作成できるか
日程、用務先、宿泊先を伝える。
飛行機の搭乗クラスに注意
外国出張では、ホテル内にレストランがあるか、タクシー手配が簡単か確認、移動手段(タクシー)を再確認しておく。
パック旅行を使うときは、事前に、旅費担当者へ確認しておく。

 

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「概算払い」に必要な書類

 

外国出張など「多額の旅費が必要になる」ときは、出発前に「概算払い」として旅費を受け取ることができます。ただし書類手続きに時間が必要なので、出張開始日の1ヶ月前までに書類を提出しなければならないなど、「概算払い」には多くの制約があります。また、出張を終えた後に「精算手続き」が必要になります。旅費の事務手続きが2倍になります。出張者本人にとっても、旅費事務担当者にとっても、相当な事務負担になります。

 

さらに、出張を終えた後の「精算手続き」を忘れてしまうと、旅費の不正受給になるリスクがあります。概算払いでは、実際に必要な旅費よりも多く支給されていることがあるので、「精算手続き」を忘れると、そのまま「旅費の不正受給」になってしまうのです。

 

「概算払い」は、出張者本人にとってもリスクのある事務手続きです。旅費事務担当者へも負担になる手続きなので、嫌がられます。可能な限り「概算払い」は、使わない方が安全です。

 

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旅費手続に必要な書類

 

旅費手続きに必要な書類一覧です。ひとつの封筒などで保管しましょう。出張が複数あると、書類がわからなくなります。

 

領収書(旅行代金を支払ったときは、必ず保管しておきます。)

 

「飛行機を使わない」出張

必要書類はありません。

 

「飛行機を使う」出張

航空賃の領収書(概算払いのときは、見積書、請求書)

搭乗券の半券

外国出張の場合は日程表

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旅行代理店へ依頼するときの「チェックシート」

 

上記の事前確認事項や、旅費請求手続きのために職場へ提出しなければならない書類などをチェックシートとしてまとめました。

 

この記事を読んだ後、チェックシートに基づいて、旅行代理店へ行けば、効率的に予約が可能となります。

 

なお、このチェックシートは、官公庁だけでなく、一部修正すれば民間企業でも使えると思います。

出張チェックシート

 

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参考「宿泊料金の領収書」について

 

職場によっては、「宿泊したときの領収書」を提出するよう依頼されることがあります。

 

これは過去(2005年頃)に「旅費の不正使用」が横行したために、ホテル等の領収書を確認するよう指導されたためです。マスコミ報道もあり、全国的に「カラ出張」が問題になりました。実際は出張してないのに、書類だけ作成して旅費を不正に受け取っていた事例が多数発見されました。単年度予算を使い切るために、多くの官公庁で行われていました。

 

しかし本来、宿泊料は定額支給です。旅費法上、宿泊料の領収書は必要ありません。むしろホテルの領収書を提出してしまうと、精算しなければならず、多くの事務負担を発生させてしまいます。旅費事務担当者から提出するよう指示されない限り、通常、ホテルの領収書は提出しません。自分で保管しておきましょう。

 

出張した時は、関係書類をまとめて保存しておきます。後日、会計検査などで必要になることもあるので、必ず保存しておきましょう。ひとつの封筒へ入れておくと良いです。


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