旅費担当なのに交通費がわからない!新幹線など急行料金の判断

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出張旅費
2007年 シンガポール
出張旅費

旅費計算に必要な交通費のうち、鉄道賃についての解説です。旅費法で定めている運賃や急行料金などの解説です。旅費担当になって最初の頃は、「新幹線料金」がどれに該当するのかわかりません。また急行料金が支給できる距離数の判断がむずかしいです。

 

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旅費計算の基本は「交通費」

 

旅費を計算するときの基本パターンは、交通費+日当+宿泊料です。日当と宿泊料は、ほとんどが定額支給です。実際に検討が必要な部分は、電車や飛行機などを使う「交通費」部分です。

 

交通費は、主に鉄道賃と航空賃です。稀に船やバスもありますが、ほとんどが鉄道賃と航空賃です。そして鉄道賃の中でも新幹線利用が多いです。旅費の計算では、もちろんすべての計算を正確に行う必要がありますが、最初に新幹線について、正確に理解しておくことが大切です。

 

旅費計算の基本は鉄道賃ですし、その中でも多いのが新幹線です。次に多い航空賃については、また別の記事で解説します。

 

参考に、「飛行機」と「航空機」の違いを簡単に説明します。「飛行機」は、ジェット機を意味します。航空機は広い意味で、飛行機の他にヘリコプターやグライダーなども含みます。つまり飛行機は、航空機の一部です。旅費法では、飛行機代は「航空賃」と記載しています。ジェット機の他にヘリコプター代金などもあるからです。

 

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まさか、電車にあまり乗らない自分が「旅費担当」に

 

私は、田舎の高校を卒業して東京へ上京しました。そして、すぐに就職しました。高校を卒業して社会人になったため、あまり電車を利用した経験がありませんでした。新幹線に乗ったのは、高校の修学旅行だけです。団体旅行なので、自分で新幹線のチケットを買ったこともありませんでした。

 

そもそも田舎では、ほとんど車で移動していました。家族か知人が運転する車で移動するのが普通でした。近い場所であれば、自転車でした。私の田舎は、電車の本数が少ないこともあり、「電車に乗る」という習慣がありませんでした。東京へ出てきて、山手線や地下鉄に乗ったときは感動したものです。ほとんど待ち時間なく乗車できることに驚きました。

 

東京で公務員になって、旅費事務を担当することになり、ふと気付いたのが、自分は「電車のことを、ほとんど知らない」という恥ずかしい事実でした。田舎にいた18年間は、ほとんど電車に乗っていません。電車に乗った記憶は、小学6年生のときに、子供会で海水浴へ行ったことぐらいです。自分でチケットを買った経験がありませんでした。東京へ来て、山手線や地下鉄に乗る時に、初めて自分でチケットを買う経験をしました。(田舎では喫茶店に入ったこともない、ものすごい田舎者でした。漫才ではないですが、喫茶店に入るのは不良だと、本当に思っていました。)

 

旅費担当になって最初に、新幹線を利用した旅費計算で悩みました。自分で新幹線のチケットを買った経験がある人や、鉄道マニアであれば、悩むようなことではないと思います。しかし私には、「新幹線料金」が、旅費法(国家公務員等の旅費に関する法律)の中で、どれに該当するのかわかりませんでした。

 

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旅費法の「鉄道賃」とは

 

東京から出張する場合は、新幹線を利用するケースが多いです。

 

旅費法には、鉄道賃という項目があります。旅費として支給できる鉄道賃は、運賃、急行料金、特別車両料金(指定職以上)、座席指定料金です。

 

そして、急行料金の中に、特別急行列車と普通急行列車があります。しかし、「新幹線料金」という区分はありません。

鉄道賃=運賃+急行料金+特別車両料金+座席指定料金

急行料金=特別急行列車、普通急行列車

 

そもそも電車にあまり乗ったことのない私にとっては、これらの違いが全くわからず、ちんぷんかんぷんでした。特急列車と急行列車については、料金が違いますし、列車の見た目が全く違います。特急列車の方が速そうな色です。そして新幹線は、さらに速そうで見た目が違います。走っている路線自体が異なります。

 

私は、急行列車や特急列車と、新幹線は別のものと思っていました。当然のことながら、旅費法の中でも、明確に「新幹線料金」が規定されていると思っていたのです。

 

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「新幹線料金」はどのように構成されているのか

 

旅費法の中には、新幹線料金はありません。いろいろと調べてみると、新幹線料金は、運賃と特急料金から構成されていることがわかりました。

最初に、ここがわかっていれば、「新幹線は、特急と同じ」ということがわかります。しかし私は、恥ずかしながら、外観や走る場所が違うことから、全く別の料金と考えていました。そうではありませんでした。旅費法上、新幹線は、在来線の特急と同じ扱いだったのです。

 

ちなみに「在来線」という言葉は、新幹線が走る路線以外を意味します。新幹線が完成した1964(昭和39)年以降に使われ始めた言葉です。

 

旅費法では、急行料金の中に、普通急行料金と特別急行料金があります。急行料金を整理すると、次のようになります。

普通急行料金、いわゆる「急行」

在来線の特別急行料金、いわゆる「特急」

新幹線料金、いわゆる「新幹線」

 

また、旅費がややこしいと思うのは、「運賃」と「料金」という、二つの言葉が出てくるからです。この使い分けも、頭の中が混乱する原因になっています。運賃は、乗車券代のことです。料金は、特別なサービスのことです。早く行ったり、快適に行ったりする料金です。いわゆる各駅停車に乗るのが運賃です。各駅停車は、鈍行(どんこう)とも言います。運賃=鈍行です。

 

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急行料金(新幹線含む)が支給される条件

 

旅費法第十六条では、急行料金が支給できる条件が定められています。旅費法を確認します。

 

国家公務員等の旅費に関する法律 第十六条

2 (略)急行料金は、次の各号の一に該当する場合に限り、支給する。
一 特別急行列車を運行する線路による旅行で片道百キロメートル以上のもの
二 普通急行列車を運行する線路による旅行で片道五十キロメートル以上のもの

 

特急料金は、片道100キロ以上、急行料金は、片道50キロ以上です。そして条文に注意が必要です。「・・場合に限り・・」と記載されています。これは限定列挙と言われ、ここに記載している条件以外は認めないことを意味します。

距離数については、各鉄道会社が公表している距離になります。

 

ここで疑問になります。特急列車や急行列車は、実際に走る区間や路線、運航日がまちまちです。臨時列車などもあります。どのように考えたら良いでしょうか。

 

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急行料金の「距離数」の考え方

 

旅費法第十六条では、特別急行料金と普通急行料金について、それぞれ支給できる条件が定められています。特別急行料金は片道100 km 以上、普通急行料金は片道50 km 以上です。

 

では、この距離数は、どのように考えるのでしょうか。

 

例えば、出張先までの総距離数が、片道150 km だったとします。その区間の中で、実際に特急列車に乗れる区間は、100 km と50 km の二つに分かれるとします。直通の特急列車がなくて、100 km までの区間を乗って、そこで乗り換えて、もう一度50 km の区間を乗るケースです。この場合、100kmの区間と、50 km の区間、両方とも特急料金を支給できるのでしょうか。

 

旅費法第十六条では、「特別急行列車を運行する線路による旅行で片道百キロメートル以上のもの」です。片道の総距離数は150 km ですし、特別急行列車が運行しています。条件に合致して、両方とも支給できる気がします。

 

しかし、この場合支給できるのは、100 km の方の特急券だけです。運用方針で明確に定めています。

国家公務員等の旅費に関する法律の運用方針について
昭和二十七年四月十五日 蔵計第九百二十二号 大蔵省主計局長通牒

第十六条及び第十七条関係

3 急行料金は一の急行券の有効区間ごとに計算するものとする。この場合において、普通急行列車を運行する線路による旅行で普通急行列車の客車の全席が座席指定となつている場合には、普通急行料金と座席指定料金の合計額を急行料金として支給するものとする。

 

上記では「一の急行券の有効区間ごとに計算」 とあります。つまり特急券が2枚必要であれば、それぞれで判断することになります。100 km の特急券と、50 km の特急券の2枚を使う必要があれば、50 km の特急券は支給対象ではありません。旅費法では100 km の特急券しか支給できないことになるわけです。距離数を考えるときには、急行券が実際に購入できる区間の距離数で判断します。

 

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臨時列車や、1日の運行本数が少ない場合

 

特別急行列車や普通急行列車は、季節により運行本数が変わったり、臨時列車が運行することもあります。通常運行していない列車が存在する時に、急行料金はどのように考えるのでしょうか。実際に乗るか乗らないか、わからない段階で急行料金を支給することは可能でしょうか。

 

これらを判断するときは、旅費法の基本原則に立ち返ることになります。旅費法 第七条では、「旅費は、最も経済的な通常の経路及び方法」により支給することになっています。そして、この条文は、次のように考えます。

 

多くの人が使う電車(通常の経路)で計算する、そして通常の経路が複数あるときは安い方で計算するという原則です。

 

臨時列車や、1日の運行本数が少ない場合には、「通常、その電車を使うか」で判断します。多くの人が使うのであれば、当然、旅費の支給対象になります。あるいは、その電車に乗ることが明らかである場合、(例えば、その電車に乗らないと会議に出席できないなど)にも支給対象になります。ただし、距離数などは、旅費法の条件を満たすものだけ支給されます。


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