「ファーストクラス」に乗る公務員は非常識!「マイレージ」も拒否

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出張旅費
イギリス ロンドン
出張旅費

公務員が出張するときに「ファーストクラス」と「マイレージ」が利用可能か解説します。国家公務員の出張旅費は、旅費法に基づいて、利用できる航空機の搭乗クラスが定められています。法律上は、役職クラスに応じて「ファーストクラス」の利用が可能です。しかし、慎重な判断が必要です。

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「ファーストクラス」が認められるケース

 

国家公務員の出張旅費については、旅費として認められる範囲が、法律で定められています。原則として旅費は実費弁償主義です。旅費の財源が国費で賄われている以上、不必要な支出は禁止されています。旅費として認められるものと、認められないものが旅費法(国家公務員等の旅費に関する法律)で定められています。旅費の基本的な考え方は、出張に必要な交通費や宿泊費等の「費用の弁償」です。

 

しかし民間会社などでも、会社の社長とか役員クラスであれば、上級の運賃を使うことが一般的です。そのため旅費法でも役職に応じたクラス分けになっています。役職のクラスによって利用できる範囲が決められています。内閣総理大臣や指定職の上位の者は、ファーストクラスの利用が可能です。

 

しかしながら、国民の税金を使用する公務員としては、ファーストクラスを利用すれば、国民から批判されることは、先の(2016年6月21日)東京都知事辞職問題を見ても明らかです。都知事辞職問題の主な原因は、公私混同問題でしたが、旅費の使用方法も問題になりました。「都知事がファーストクラスを使うのは当たり前」という説明に対し、国民の多くが納得しませんでした。

 

現在(2017年)は、法令上、ファーストクラスの搭乗が可能であっても、ビジネスクラスを使用するのが、国費の適正な支出です。

 

国民の税金を使用する海外出張では、最上位でビジネスクラスです。ただし、航空会社のオーバーブッキングでファーストクラスへ搭乗するなどの例外もあります。

 

参考として、外国旅行の航空賃について、旅費法の区分を掲載します。

 

国家公務員等の旅費に関する法律

第三十四条  航空賃の額は、次の各号に規定する旅客運賃による。
一  運賃の等級を三以上の階級に区分する航空路による旅行の場合には、次に規定する運賃

イ 内閣総理大臣等並びに指定職の職務にある者であつて六号俸の俸給月額以上の俸給を受けるものについては、最上級の運賃

ロ 指定職の職務にある者(イに該当する者を除く。)、七級以上の職務にある者及び長時間にわたる航空路(所要航空時間が八時間以上)による旅行として財務省令で定めるものをする六級又は五級の職務にある者については、最上級の直近下位の級の運賃

ハ 六級以下の職務にある者(ロに該当する者を除く。)については、ロに規定する運賃の級の直近下位の級の運賃

 

イがファーストクラス(最上級の運賃)で、利用できる人は、大臣や指定職6号俸以上(中央省庁の事務次官、審議官クラス)です。

 

ロがビジネスクラス(最上級の直近下位の級の運賃)で、ハがエコノミークラスです。

 

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「アップグレード」によるファーストクラスの利用

 

ビジネスクラスを予約していたにもかかわらず、搭乗手続きの際に、アップグレード(無料でビジネスクラスからファーストクラスへ変更)することがあります。頻繁に海外出張する人に対する航空会社の特典です。

 

公務の出張では、後日、よけいな批判を受けないようアップグレードは断るべきです。オーバーブッキングで座席がなく、止むを得ずファーストクラスになったときは、そのときの状況をメモしておき、旅費の請求手続を行なうときに、「理由書」として提出する必要があります。

 

旅費の事務処理では、航空賃の搭乗クラスを厳格にチェックします。ファーストクラスの搭乗券の写しを提出する際は、必ず、「使用せざるを得なかった理由」について書面で提出します。

 

稀なケースですが、個人で貯めたマイルを使用してファーストクラスに搭乗することは可能でしょうか。

 

結論から言えば、ファーストクラスは避けるべきです。マイレージを使用するので無料であっても、ファーストクラスは贅沢品です。特に旅費法で認められていない者が、マイレージを使用して料金が安くなったとしても認められません。

 

そもそも、公務での出張に(貯める場合も、使用する場合も含めて)、個人のマイレージを利用するのは、公私混同の疑惑を招く極めて危険な行為です。

 

国民の税金を使用した公務出張で、マイルをポイントとして貯め、その後の家族旅行やプライベートな旅行で私的に使用すれば、見方によっては横領です。公務出張での個人マイレージ使用は、公私混同の疑惑が払拭できないので使用すべきではありません。

 

マイレージは自粛することを「旅費業務に関する標準マニュアルV2-0 2016年12月 各府省等申合せ」24ページで記載しています。

 

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「ファーストクラス」に乗ってしまったとき

 

止むを得ない理由もなく、単純に勘違いして、ファーストクラスに乗ってしまったときの対処方法です。うっかりして、ファーストクラスに搭乗してしまったときは、次のように事務処理手続きを行ないます。

 

提出する「搭乗券半券」の確認

ファーストクラスの搭乗券は、通常、「F」というマークが記載されています。もし搭乗クラスが不明であれば、航空会社へ確認しましょう。

 

ファーストクラスを利用した「理由書」

どのような理由でファーストクラスを利用せざるを得なかったか、止むを得ない理由(誰もが同じ状態になること)があった場合は、経緯等を記載し、理由書として提出します。(搭乗した本人しかわからないので、必ず、本人が作成します。)

 

「ビジネスクラス」あるいは「エコノミークラス」の見積書

使用した航空会社あるいは旅行代理店へ、同じ条件での見積書の提出を依頼します。そして、旅費を請求するときは、ファーストクラスとの「差額運賃は自己負担する」ことを明記して、旅費の請求手続きを行ないます。旅費事務担当者へ書類を提出するときは、事前に電話で事情を伝え、可能なら直接会って説明します。

 

搭乗券等でファーストクラスを見分ける方法

 

航空賃を含む旅費の請求手続きには、証明書類として、「領収書」と、搭乗を証明する「搭乗券の半券」が必要です。ほとんどの航空会社は、エコノミークラス(Y)、ビジネスクラス(C)、ファーストクラス(F)の記号が、搭乗券の半券に記載されています。海外の航空会社は、日本とは別の記号のケースもありますが、インターネットで調査可能です。

 

航空機を利用した際に、搭乗券の半券を確認することとなったのは、過去に「旅費の不正受給」が横行したからです。航空賃は、鉄道料金と異なり様々な割引運賃があります。不正受給の典型例は、正規料金の航空券を購入し、領収書を入手した後に「キャンセル」して、安い割引運賃の航空券を購入するものでした。正規料金の高い領収書で旅費を請求し、差額を懐に入れてしまう不正が多数見受けられました。

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地方公共団体の旅費規程

上記の旅費法(国家公務員等の旅費に関する法律)は、国家公務員が対象です。地方公共団体は、それぞれの条例で定めています。参考に東京都の例です。

職員の旅費に関する条例(東京都の例)

第三十四条 航空賃の額は、次に規定する旅客運賃(以下この条において「運賃」という。)の範囲内の実費額による。

一 運賃の等級を三階級に区分する航空路による旅行の場合には、次に規定する運賃

イ 指定職の職務にある者については、中級の運賃

ロ 五級以下の職務にある者については、下級の運賃

 

東京都は、条例を改正したようです。一番偉い人(指定職)でもビジネスクラス(中級の運賃)になってます。(2020年1月現在)おそらく、改正前はファーストクラスを利用可能にしていたのでしょう。(都知事辞職問題で変えたのかもしれません。)

 

東京都の条例も、旅費法をベースに作成されています。


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