これが「旅費事務の基本」、旅費担当者が知っておきたいこと

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出張旅費
2006年 セブ島
出張旅費

初めて旅費担当になったとき、最初に知っておきたいこと、旅費事務の勉強方法についての解説です。旅費事務で使われる独特の言葉、大まかな手続きの流れ、必要書類などを、わかりやすく解説します。「支給」と「支払い」の違いも知っておくと役立ちます。

 

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旅費は「支給」

 

初めて旅費担当になったときは、何を勉強したら良いのか、全然わかりません。どの書類を、どのように作るのか、どこから書類を取り寄せるのかなど、全くわからずに不安ばかりです。

 

そこで、初めて旅費担当になったときに、知っておきたいこと、勉強する方法について解説します。

 

最初に、おおまかに旅費について知っておきましょう。旅費は、 出張命令を受けて、通常の勤務場所から離れた場所で仕事をするときに支給されます。出張者本人が、必要書類を添えて請求することで支給されます。旅費の内訳は、交通費、日当、宿泊料です。

 

ここで「支給」という言葉に注意してください。旅費を支払うときは、「支給」という言葉を使います。物品を購入して支払う代金は、「支出する」とか「支払う」と言いますが、旅費や給与の場合には「支給」する、と言います。この違いは意識しておきましょう。

 

また、旅費の支給については、二つの方法があります。「概算払い」と「精算払い」です。「 概算払い」は、出張へ行く前に旅費を受け取ります。「精算払い」は、出張に必要な経費を自分で先に支払い、 出張を終えた後に、旅費を受け取るものです。宿泊料金などを自分で立て替えて支払うので、クレジットカードなどを使わないと厳しいです。

 

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旅費支給手続きの「流れ」

 

旅費の請求から支給までの、おおまかな流れです。

 

1.請求手続き、関係書類の作成と必要書類の添付(出張者本人)

 

2.関係書類の確認(旅費事務担当者)

 

3.旅費支給(旅費事務担当者)

概算払いのときは、出張を終えた後に、旅費の精算手続きが必要です。

 

国家公務員等の旅費に関する法律(旅費法)では、支給方法の原則は、概算払いです。出張者の負担にならないように、電車のチケットや飛行機のチケットを購入する前に、旅費を支給するのが原則です。概算払いとして事前に支給し、出張から帰った後に精算手続きを行います。

 

しかし、この精算手続きは、出張者本人にとっても、旅費事務担当者にとっても2度手間になり負担です。旅費の事務手続きを2回行うことになります。かなり面倒です。そのため多くの組織では、概算払いではなく、精算払いを原則として1回で支給する方が多いです。精算払いであれば 、精算手続きは不要です。1回の旅費請求手続きですべて完了します。

 

旅費手続きの流れは、出張者本人から旅費の請求手続きがあり、旅費請求書と関係書類を事務担当者が確認し、事務担当者が支給手続きを行うことになります。通常、旅費の支給手続きには2週間ほどの期間が必要です。

 

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旅費請求に「必要な書類」

 

旅費の請求に必要な添付書類は、主に交通費の請求に関して必要になります。旅費の目的は、「実費弁償」です。誰が乗車しても同じ料金であれば、添付書類は不要です。旅行会社や購入するタイミングによって、料金が異なる場合には、証拠書類の添付が必要になります。

 

例えばJRや新幹線、地下鉄などの公共交通機関で、料金が公表されており、誰が購入しても料金が変わらなければ、添付書類は必要ありません。

 

一方、飛行機を利用するときは、チケット料金が様々です。航空会社によっても料金が違いますし、旅行代理店や購入するタイミングで料金が変わってきます。そのため飛行機を利用するときは領収書が必須です。(概算払いのときは、見積書あるいは請求書が別途必要です。)

 

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飛行機を使うとき必要な書類

 

特に注意したいことは、飛行機を利用したときです。搭乗券の半券、あるいは搭乗証明書が必要になります。 これは過去(2000年の頃)に、旅費の不正請求が横行したためです。正規料金で飛行機のチケットを購入し、領収書を受け取った後に、キャンセルして格安の飛行機へ変更する不正が頻発したのです。正規料金をキャンセルするときには、旅行代理店へ「領収書は紛失した」と嘘を言う手法でした。 正規料金と格安料金の差は、路線にもよりますが、往復で2万円から3万円の差がありました。贅沢な食事と、家族へのお土産が買える金額です。これらの不正が横行したため、飛行機を利用したときは、実際に乗ったことを証明する半券や搭乗証明書が必要になったのです。

 

飛行機を利用するときは、領収書と搭乗券の半券(または搭乗証明書)が必須です。

 

また海外出張のときは、旅行代理店が作成した日程表が必要です。飛行機が空港を出発する日時、現地に到着する日時、日付変更線を超えるかなどを日程表で確認します。旅行の日程表は、出張者本人が作成するものではなく、旅行代理店が作成するものです。実際のフライトスケジュールは、出張者本人には分かりません。旅行代理店しか作成できない書類です。旅行代理店が作成した日程表に基づいて日当や宿泊料を支給することになります。

 

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バスやタクシーを利用するとき

 

バスを利用するときは、チケット料金のわかる部分を、スマホで撮影すると良いです。窓口の料金表や、料金のわかるチケットを写真にしておけば安心です。地方のローカル線は、インターネットで簡単に探せないことがあります。臨時便などもあるので、スマホで料金を撮影するのが良いです。

 

もし、公共の交通機関がなく、タクシーに乗らざるを得ない時には、タクシー代金の領収書が必須です。タクシー代は、領収書がないと支給できません。

 

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日当とは

 

次に日当です。日当は、昼食代と交通費・雑費です。国家公務員等の旅費に関する法律(旅費法)では、明確に規定されていませんが、日当の構成要素は、半分が昼食代、もう半分が交通費・雑費です。日当の中の交通費は、近場を回るための交通費です。同一市内など、一駅二駅乗るような少額の交通費です。日当の半分を超えるような交通費であれば、日当の中から出すのではなく、別途、交通費として請求します。

 

ここで注意したいことは、日当の半分が昼食代というところです。よくあるケースとして、旅費を請求するときに、会議の参加費(学会参加費など)も別に請求することがあります。参加費の中に、昼食代や夕食代が含まれていることがあります。その場合には、日当や宿泊代の中に含まれる食事代相当額を減額調整することになります。

 

また、明らかに昼食を必要としない出張のときも減額調整が必要です。例えば出発時刻が、夕方あるいは夜と指定されているときです。昼食時間帯よりも後に出発することが明らかな場合には、昼食代相当額を減額調整します。

 

該当する事例としては、飛行機や新幹線を使う場合です。フライト時刻が指定されている場合、あるいは新幹線の座席指定で出発時刻が指定されている場合です。それ以外で、出発時刻が指定されてないときは、昼食代相当額を減額調整する必要はありません。

 

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宿泊代とは

 

宿泊代は、ホテルや旅館などに宿泊して、実際に宿泊料金を支払うときに支給されます。役職に応じて定額が支給されます。知人や友人宅、実家や親戚の家に泊まるなど、宿泊代が必要ないときには、支給されません。宿泊代全額が減額調整されます。

 

よくある話ですが、知人宅で泊めてもらうときに、手ぶらではいけない、常識的に考えて「手土産を買っていくのだから、宿泊料の一部(3,000円くらい)は必要」と思うかも知れません。でも無理です。この理由は認められません。常識的に考えて、知人や友人宅などであれば、宿泊料は支払いません。また手土産が必要なようであれば、自腹で購入することになります。もし自腹で払いたくないのであれば、安いホテルを探して宿泊するべきです。自腹でお土産を買えないなら、知人宅や友人宅に宿泊するべきではありません。相手も迷惑です。

 

以上が、旅費の基本的な考え方です。

 

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旅費担当者の「勉強方法」

 

初めて旅費を担当することになったときは、時間のあるときに、法律や条例、各種の通知やマニュアルなどを調べて「目を通す」ことになります。 「目を通す」方法は、「さっと見る」だけです。 覚える必要はありません。さっと見ておくだけで、どの場所にどのようなことが書かれているか、次第にわかるようになります。映像で捉える速読法に近い読み方かもしれません。

 

書類手続きで、具体的に該当する法令等があったときに、じっくりと読みます。旅費事務に必要な法令等は、次のとおりです。

 

国家公務員等の旅費に関する法律(旅費法)

国家公務員等の旅費に関する法律
電子政府の総合窓口(e-Gov)。法令(憲法・法律・政令・勅令・府令・省令・規則)の内容を検索して提供します。

 

国家公務員等の旅費支給規程

国家公務員等の旅費支給規程
電子政府の総合窓口(e-Gov)。法令(憲法・法律・政令・勅令・府令・省令・規則)の内容を検索して提供します。

 

国家公務員等の旅費に関する法律の運用方針について

https://www.google.com/url?sa=t&source=web&rct=j&url=https://www.mof.go.jp/about_mof/act/kokuji_tsuutatsu/tsuutatsu/TU-19520415-0922-11.pdf&ved=2ahUKEwjgwp3phOnpAhVX62EKHYwECo4QFjAAegQIAhAB&usg=AOvVaw2YiKWegTPv4r6hdp1P0Iru

 

旅費業務に関する標準マニュアル(各府省等申し合わせ)

https://www.google.com/url?sa=t&source=web&rct=j&url=http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ryohi_kaikei/kanjikai_dai2/siryou1.pdf&ved=2ahUKEwiyhPa7hOnpAhXBdXAKHbbKCsAQFjAAegQIAxAB&usg=AOvVaw3D6AlyLUBMcl_JLbWz-hNM

 

地方自治体は、それぞれ条例などで定めています。 探すときのキーワードは、「東京都 旅費 規則 」、「東京都 旅費 運用方針」、「東京都 旅費 マニュアル」 などです。

 

東京都の例

 

職員の旅費に関する条例(国の旅費法に該当する条例です。)

 

職員の旅費に関する条例の運用方針等について

 

職員の旅費支給規程


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「見積書って、どうやって依頼するの?」

「予定価格の作り方が、全然わからない!」

「どうやったら仕事が覚えられるのだろう?」


初めて担当する仕事は、わからないことばかりです。


例えば、新人のときは、見積書を取り寄せるだけでも、大変な仕事です。何しろ、中学や高校では何も教えてくれませんでした。


上司から「見積書を取り寄せてください。」と指示されても、初めて経験することであれば、どのようにすればよいか、全くわかりません。
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