レンタルとリースの違いを簡単に理解する、中途解約できるかで判断

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基礎知識
2020年11月 日光

官公庁がレンタル契約やリース契約を締結するときは注意が必要です。単年度予算では、会計年度を超えて契約を締結できません。レンタル契約であれば中途解約可能なので、契約期間を年度末に設定できます。レンタルとリースの違いをわかりやすく解説します。

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会計年度を超えた契約の可否

 

官公庁の運営は、単年度予算が原則になっています。単年度予算とは、ひとつの会計年度内でしか予算が有効にならない、ということです。つまり、4月1日から翌年3月31日までの分しか予算を使うことができないわけです。官公庁の予算自体が、国会や議会での事前承認が必要なために、単年度予算になっています。毎年、翌年度の予算を審議し、承認を得なければ事業を実施できません。

 

もし、ひとつの会計年度のみではなく、複数の会計年度にわたって契約や事業を行うときには、特別な承認を必要とします。例えば、大規模な工事や製造などは、継続費として複数年度の予算が承認されています。複数年度の契約が認められるのは、国庫債務負担行為、継続費、繰越明許費として承認されたものや、法律や条例で特別に認めている契約だけです。

 

官公庁の契約担当者は、単年度予算を常に意識していなければなりません。もし会計年度を超えた契約が必要になった場合、特別に承認を得ている予算なのか、あるいは法律や条例などにより認められている契約なのか、確認しなければならないのです。

 

複数年度で使える予算でない場合は、当然ながら、会計年度ごとに契約を締結しなければなりません。

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レンタルとリースの違い

 

レンタルもリースも、賃貸借契約です。賃貸借(ちんたいしゃく)契約とは、料金を支払って物を借りることです。レンタカーをイメージするとわかりやすいです。レンタル料金を支払って、8時間とか2日間とか車を借りるわけです。

 

賃貸借契約が必要になる場面は、半年とか1年間など、一定期間だけ物が必要になる場合です。一定期間経過後に不要となるものは、賃貸借契約とすることが多いです。物を借りるだけなので、所有権も持ちません。契約期間終了後は返却するのが原則です。

 

レンタル契約は、中途解約ができます。事前に相手方へ申し出ることによって契約を終了することができます。短期間の契約は、レンタル契約がほとんどです。

 

一方、リース契約は、中途解約ができません。3年とか5年とか、予め設定した期間中、ずっと借りなければなりません。もしも途中で返却するときは、残りの料金を払うことになります。そのため単年度予算の官公庁では、原則としてリース契約はできません。複数年度のリース契約を締結するときは、国会や議会での承認が必要になります。

 

レンタルとリースの違いは、中途解約できるかどうかです。中途解約できるのがレンタル契約、中途解約できないのがリース契約になります。当然ながらレンタル契約の方が料金が高いです。

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レンタル契約を締結するときのチェックポイント

 

いつでも契約期間の途中で解約できるのがレンタル契約です。単年度予算の場合には、契約期間を年度末までに設定することも可能です。しかしまれに、レンタル契約なのか、リース契約なのか、よく分からないことがあります。その時には次のポイントでレンタル契約をチェックすることになります。

 

1.事前に申し出ることで途中解約できること。途中解約したときは違約金や解約後の残金支払いなど金銭の負担が不要なこと。当初の契約料金のまま、日割り計算できるか確認が必要です。

 

2.通常の使用で故障した場合、無償で修理(あるいは交換)できること。電話すれば、すぐに修理対応してくれること。ただし消耗品は利用者の負担が一般的です。例えば、コピー機のレンタルでは、用紙代やインク代は別料金が多いです。

 

3.搬入設置費、レンタル終了後の撤去搬出費が無料なこと。通常、レンタル料金に含まれます。

 

レンタル契約とするかの判断は、購入するよりも、レンタルした方が安い場合です。レンタル期間の料金と、購入予想価格で比較します。もし、レンタル料金と購入予想価格が同じくらいであれば、資産として価値を持つ購入を選びます。ただ稀なケースですが、一定期間しか使わず、その後は置いておくスペースが邪魔になり、所有しているだけで負担になるようであればレンタルの方を選びます。

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賃貸借契約と使用貸借契約の違い

 

物を借りる契約では、賃貸借契約の他に、使用貸借(しようたいしゃく)契約があります。使用貸借契約は、無料で物を借りる契約です。使用貸借契約なら、契約代金を支払う必要がないので単年度予算を使うこともありません。年度を越えての使用貸借契約も可能です。

 

使用貸借契約は、物品が壊れるまで使用することが多いです。長期間の契約になるため、契約を途中で終了できるよう、事前に相手方へ申し出ることで契約が終了する旨の契約条件を入れておきます。

 

ライバル製品が存在しない研究用機器などで使用貸借契約を締結することが多いです。メーカー側としては、ユーザーである研究者の意見を取り入れ性能を確認できること、研究者側としては、最先端の機能を無料で使うことができ、研究を効率化できるメリットがある場合に使用貸借契約を締結します。稀に、メーカー側が社会貢献として無償で研究用機器を貸し出してくれることもあります。

 

ただ官公庁で使用貸借契約を締結する場合は、次の点に注意が必要です。

 

1.ライバル製品が存在しない物品であること(ライバル製品があるのであれば、逆にアドバイス料などで価格競争して選定することになります。)

 

2.新たな負担が発生しないこと。期間終了後に新製品を買わなければならないとか、別の契約が義務付けられるなど、将来の負担になる条件があれば契約できません。

 

3.使用に伴い、通常よりも高額な料金(光熱水料や消耗品費)が発生するなら契約できません。

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