会計法令を学ぶコツ、財政法で会計実務に必要な2つの基本条文

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会計法令の解説
イギリス ロンドン

官公庁の会計実務は、法令に基づいて処理をすすめます。会計法令を理解することが重要なのですが、勉強する方法がわからないと思います。会計法令を学ぶコツ、財政法の中で契約実務に必要な「会計年度」、「予算の目的外使用」、「予算の項と目」の解説です。

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会計法令を学ぶコツ

 

会計法令をマスターしていれば、悩むことなくスイスイと書類を作ることができます。法令の重要性はわかっているのですが、どのように勉強すればよいのかわからないと思います。

 

日常業務で書類を作るときに、いちいち法令を確認している余裕はありません。根拠法令を探していたら、書類が処理できずに、どんどん溜まってしまいます。書類を作らずに法令ばかり読んでいれば、周りから遊んでいるように見られてしまうでしょう。上司から「勉強はいいから仕事をしろ」と怒られるかもしれません。

 

家に帰ってから関係しそうな法令を読んでも、全く頭に入りません。読んで覚えようとしても、飽きてしまって眠くなるだけです。

 

私も若い頃は、会計法令を勉強する方法がわかりませんでした。しかし年齢を重ねるにつれ、少しずつ勉強方法を理解することができるようになりました。

 

会計法令を学ぶコツは、実務と一緒に理解することです。一般的な知識として法令を暗記する必要は全くありません。司法試験合格を目指すのであれば法律の暗記も必要かもしれません。しかし会計実務では、法令の暗記は必要ありません。

 

おすすめの勉強方法としては、毎朝30分、関係する法令に目を通すことです。「目を通す」という意味は、覚えることではありません。視覚として捉えるという意味です。目で見ておくことで、どのような法律があるのか、どのような条文があるのか、何となく感覚的にわかるようになるのです。

 

実務に関係ない場面で法令を見ておくことで、後になってから「そういえばこんな条文があったな」と思い出すことがあるのです。

 

会計実務に必要な法令は、実際の場面で使うことで理解できるようになります。本サイトでは、会計法令を使う方法を具体的に解説しています。

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財政法の中で契約実務に必要なのは2つだけ

 

財政法は、国の予算について定めている法律です。国会で審議するための予算要求や、予算の配分について定めています。国の予算担当者には直接関係する法律ですが、多くの会計実務担当者にはあまり関係のない条文ばかりです。

 

会計実務担当者にとって直接必要になる条文は、財政法の中では次の二つだけです。「会計年度」と「予算の目的外使用の禁止」は、あまりに常識的なことのように思いますが、とても奥の深い、基本原則です。

 

財政法

第十一条  国の会計年度は、毎年四月一日に始まり、翌年三月三十一日に終るものとする。

 

第三十二条  各省各庁の長は、歳出予算及び継続費については、各項に定める目的の外にこれを使用することができない。

 

会計年度は、官公庁のあらゆる場面で必要になる基本的な知識です。4月1日から翌年の3月31日までの期間の区切りです。この会計年度に基づいて、官公庁は活動を行っています。

 

また社会活動も、同じように会計年度を基準にしています。例えば身近なところでは学校の学年を考えてみましょう。小学校も中学校も、高校も大学も、学年は会計年度と同じ4月1日から翌年3月31日までです。学校を卒業して就職するのも会計年度と同じ期間の区切りを用いてます。新入生も新入社員も4月1日から入ります。

 

会計年度は、官公庁が事業活動を行うための予算の集計単位です。4月1日から翌年の3月31日までの1年間に必要な経費を見積もったものが予算です。そして予算は、国会や議会で承認が必要です。国民から選挙によって選ばれた議員によって、官公庁の予算を審議しているわけです。つまり国民が、官公庁の事業活動を審議しているのと同じになります。官公庁の予算を、国会や議会で承認する仕組みが、民主主義の基本になっています。国民の税金によって官公庁が事業活動を行うので、国民がコントロールできるようになっているわけです。

 

もう一つ重要なのが、予算の目的外使用の禁止です。官公庁の予算は、会計年度を集計単位として国会や議会で審議されます。承認された後は、当然ながら承認された内容に基づいて予算を使う義務があります。そのため目的外使用の禁止を明確に定めています。

 

国民から選ばれた議員によって官公庁の予算が審議されたとしても、目的を無視した使い方をするのであれば意味がなくなってしまうからです。予算の目的外使用の禁止は、あらゆる場面で意識しなければならない公務員の基本概念です。

 

また予算の目的を意識する際には、次で解説する予算の「項」と「目」が重要になります。

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予算の「項」と「目」は、X軸とY軸

 

上記の財政法第三十二条の「各項」は、官公庁が実施する事業を、それぞれの事業単位でまとめたものです。事業の活動を、予算として集計するときに事業内容別にまとめているので、いろいろな事業名がつけられています。

 

例えば、歳出予算の予算書を見ると、「項」と「目」に区分されています。「項」と「目」は、いずれも集計単位です。「項」が事業内容を示し、項の中に目があります。目は人件費、旅費、謝金などの経費の種類です。

 

予算における「項」と「目」は、X軸とY軸のような関係になっています。ある事業の経費を示すときは、「項」と「目」の両方を指定します。片方だけでは経費を指定できません。

 

ある経費を示すときは次のようになります。

 

総務省の歳出予算 (項)行政評価等実施費 (目)職員旅費 1600万円

なお、すでに知っているとは思いますが念のために補足します。予算で使う「項」と、法令の条文を読むときの「項」は全く別のものです。法律では項の下に号があります。

 

参考 各府省の予算書のサイト(財務省)

各府省の各目明細書公開ページへのリンク先一覧 : 財務省
各目明細書公開ページへのリンク先一覧

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