派遣契約の予定価格作成方法、時間単価の算出、派遣と雇用の違い

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派遣契約と雇用契約の違い

 

派遣料金の予定価格は、どのように設定するのが正しいでしょうか。

 

まず、派遣契約の前提知識として、労働者派遣法に基づく派遣契約は、派遣会社を選ぶものです。派遣してもらう人を選ぶことはできませんので注意が必要です。

 

派遣契約の条件(仕様書)として、ある一定のスキル(語学能力、PC操作能力など)を求めることは可能ですが、特定の人を選ぶことはできませんので注意しましょう。

 

もし、会社を選ぶのではなく、一定のスキルを持つ特定の人を選ぶのであれば、雇用契約になります。

つまり、派遣契約と雇用契約の違いは次のとおりです。

会社を選ぶなら派遣契約

人を選ぶなら雇用契約

 

派遣先が講ずべき措置に関する指針

3 派遣労働者を特定することを目的とする行為の禁止

派遣先は、紹介予定派遣の場合を除き、派遣元事業主が当該派遣先の指揮命令の下に就業させようとする労働者について、労働者派遣に先立って面接すること、派遣先に対して当該労働者に係る履歴書を送付させることのほか、若年者に限ることとすること等派遣労働者を特定することを目的とする行為を行わないこと。

 

 

 

派遣契約の契約方式

次に、派遣契約の契約方式を判断する方法です。

 

国の会計法令では、契約方式を検討する際には、最初に、予算決算及び会計令(予決令)第99条を基準に判断します。このうち派遣契約は、予決令第99条第7号に該当します。

 

予算決算及び会計令
第九十九条  随意契約によることができる場合は、次に掲げる場合とする。

七  工事又は製造の請負、財産の売買及び物件の貸借以外の契約でその予定価格が百万円を超えないものをするとき。

 

派遣契約の期間(単年度予算であれば3月末まで、それ以外は派遣契約の予定期間)を想定し、およその総額(時間単価×月の労働時間×派遣期間)で契約予定金額を把握します。契約予定金額が100万円以下なら少額随意契約の締結が可能ですが、100万円を超えるのであれば入札手続きを行うことになります。

 

 

 

参考見積書の取り寄せ

それでは、派遣契約の予定価格の作成方法を解説します。

 

予定価格の作成は、その積算根拠に合理性があれば問題はありませんので、いろいろな積算方法がありますが、一般的に行われている作成方法を解説します。

 

進め方の概略は、最初に、複数社の派遣会社から「参考見積書」を取り寄せ、次に積算価格との比較(どちらが安いか)を行い、予定価格を決定します。

 

「参考見積書」を複数社から取り寄せる方法

派遣会社は多数ありますが、人材が多い方が安い傾向があるので、大手の派遣会社を含む2~3社の営業担当者へ依頼します。

 

すでに契約実績のある派遣会社、あるいは「全省庁統一資格サイト」の「有資格者名簿一覧」で調べます。

 

調べる方法は、最初にインターネットで派遣会社を検索し、その派遣会社が全省庁統一資格の名簿に掲載されているか確認するのが効率的です。

 

電話で参考見積書の提出を依頼します。依頼するときの条件として、派遣契約の仕様書(求める内容)は、次のように記載します。

 

目的 どのような業務を依頼するかの概略

人数・資格 語学能力(検定試験の証明)、PC操作のスキルなど

業務内容(主な内容を簡潔に箇条書き)

就業時間と就業場所(1日の勤務時間、休憩や休日)

超過勤務時間の有無(月10時間程度など)

派遣料金の支払方法(通常は、タイムシートなどで1日の業務時間を確認し、1か月分をまとめて翌月に支払います。)

就業規則の順守(派遣先の就業規則を順守すること)

 

仕様書に記載する主な項目は、以上の通りです。

 

 

参考見積書の提出を依頼する方法です。

 

消費税抜きの時間単価

超過勤務の時間単価

派遣期間全体の契約金額(消費税抜き)

 

参考見積書を依頼するときは、提出期限(2週間後くらい)を揃えて依頼します。

 

また、入札や見積もり合わせを実施するときは、事前に、その旨を説明し、契約が前提ではないことを知らせます。

 

 

派遣単価の調査

 

一般的な派遣料金の調査を行います。

 

インターネットなどで、検索キーワード「派遣料金 相場」で多数の情報が取れますが、厚生労働省の公表資料が、最も積算に適しています。民間企業の相場は、恣意的に数字が作成されている可能性もありますので、厚生労働省のデータを基にします。

 

厚生労働省の公表資料「平成23年度一般労働者派遣事業報告書」

厚生労働省HP
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000032897.html

 

報告書には1日(8時間)あたりの職種別(政令26業務)派遣料金の全国平均時間単価が記載されています。

 

全体平均(自由化業務)を基にして算出します。

 

17,147円(1日8時間)

 

時間換算すると、17,147円÷8時間=2,143円

 

消費税(5%)を控除
2,143円÷1.05=2,040円/時

 

この時間単価は、全国平均なので、地域別の補正を行います。(東京を例とします。)

 

厚生労働省「平成25年度地域別最低賃金改定状況」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000022442.html

1時間当たりの金額

全国加重平均 764円(1時間当たり)

東京 869円(1時間当たり)

 

東京地区の補正係数 869円÷764円=1.137

 

上記の時間単価を補正
2,040円×1.137=2,319円/時間

 

 

 

派遣契約の予定価格単価

 

上記の積算単価2,319円/時間と、各社から提出された参考見積金額の時間単価を比較検討し、予定価格を設定します。

ここで、消費税を抜いてある単価かどうか、再度、確認しましょう。

 

1時間あたり単価の比較

積算価格 2,319円
A社参考見積金額 2,200円
B社参考見積金額 2,500円
C社参考見積金額 2,400円

 

よって、最安値のA社2,200円を予定価格とします。

 

以上が派遣契約の予定価格設定方法です。

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