財政法で重要な5つの条文、会計年度独立の原則、総計予算主義とは

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会計法令の解説
2014年 奈良

官公庁の会計実務に必要な財政法の条文です。予算についての基本的な知識です。歳入予算、歳出予算、会計年度独立の原則、総計予算主義について簡単に解説します。書類を作るときの実務に直接役立つわけではありませんが、財政法は基礎知識として重要です。

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財政法とは

 

財政法は国の予算について定めた法律です。書類作りに直接必要というよりも基礎知識になります。国家公務員の基礎知識です。地方自治体は、地方自治法とそれぞれの条例で定めています。国の予算と考え方は似ていますが、細かいところだけ異なります。

 

財政法

第一条  国の予算その他財政の基本に関しては、この法律の定めるところによる。

 

国の予算に関する基本ルールということです。財政法を受けて、会計法や予算決算及び会計令などで、より実務的に定められています。

 

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収入支出、歳入歳出とは

財政法

第二条  収入とは、国の各般の需要を充たすための支払の財源となるべき現金の収納をいい、支出とは、国の各般の需要を充たすための現金の支払をいう。

 

国に入ってくるお金が収入、出ていくお金が支出です。各般のとは、いろいろなという意味です。

 

財政法 第二条 第四項

歳入とは、一会計年度における一切の収入をいい、歳出とは、一会計年度における一切の支出をいう。

 

収入・支出と歳入・歳出の違いは、会計年度という期間で区分しているかです。4月から翌年3月までの1年間という会計年度の期間で集計したものが歳入・歳出です。

 

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会計年度とは

財政法

第十一条  国の会計年度は、毎年四月一日に始まり、翌年三月三十一日に終るものとする。

 

4月から翌年3月までが日本の会計年度です。学校の学年と同じなので、これはもう常識ですね。なお外国の場合は期間が異なります。アメリカなどは10月から翌年9月までです。

 

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会計年度独立の原則とは

財政法

第十二条  各会計年度における経費は、その年度の歳入を以て、これを支弁しなければならない。

 

これは重要な条文です。予算は、年度ごとに歳入予算と歳出予算が決められています。支弁しなければならないとは、同じ年度の歳入予算を使って支払をしなければならないという意味です。

 

少しわかりにくいと思うので、細かく解説します。

 

歳出予算とは、支払いに使えるお金のことです。

 

稀なケースですが、例えば100万円の支払いをした後に、会計年度を超えてしまってから、二重払いが判明し誤払いだったとします。そして100万円を返してもらうとします。

 

過去の歳出予算で支払った100万円が戻ってくるのですから、戻ってきた会計年度で、歳出予算として100万円を使えそうに思えます。しかし会計年度独立の原則から使えません。会計年度が異なれば、国に入ったお金は歳入予算に計上されます。入金した年度の歳出予算としては使用できないのです。

 

つまり過去に支払ったお金が戻っても歳入予算になります。そのため支払い財源としては使えません。

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総計予算主義とは

財政法

第十四条  歳入歳出は、すべて、これを予算に編入しなければならない。

 

一会計年度における歳入や歳出は、すべて予算に計上して国会で議決しなければなりません。各省庁が自分たちの判断で予算を決めることはできないという意味です。国民から選ばれた国会議員で構成される国会での議決が必要です。国会の議決によって成立した予算の範囲内なら、各省庁の判断で自由に使うことは可能です。つまり官公庁の事業は、国民が選んだ議員による国会がコントロールするということです。

 

参考に憲法を確認します。

日本国憲法

第83条 国の財政を処理する権限は、国会の議決に基いて、これを行使しなければならない。

第86条 内閣は、毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して、その審議を受け議決を経なければならない。

 

財政法の中では、会計実務で重要な条文は5つだけです。繰り返し読めば暗記できてしまいます。

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