入札公告の記載事項とは、会計法令で入札公告は決められている

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会計法令の解説
ロンドン
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入札公告の作成についての解説です。官公庁の契約実務担当者が、一般競争入札を実施するときに必須の知識です。入札公告は一般公開され、多数の人が目にします。入札公告の記載事項は、会計法令で決められています。具体例でくわしく解説します。

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入札公告の記載事項

 

一般競争入札を実施するときに、WEB上へ掲載する入札公告についての解説です。入札公告の記載事項は会計法令で定められています。国の場合は予算決算及び会計令、地方自治体はそれぞれの規則で定めています。参考に大阪府の例です。

 

予算決算及び会計令

第七十五条  競争入札による公告は、次に掲げる事項についてするものとする。
一  競争入札に付する事項
二  競争に参加する者に必要な資格に関する事項
三  契約条項を示す場所
四  競争執行の場所及び日時
五  入札保証金に関する事項

 

大阪府財務規則

第五十五条 一般競争入札の公告は、入札の日前五日(緊急の必要がある場合においては、入札の日前一日)までに、府公報、インターネット、新聞紙、掲示その他の方法により、次に掲げる事項についてしなければならない。

一 入札に参加する者に必要な資格
二 入札の場所及び日時
三 入札に付する事項
四 契約条項を示す場所
五 入札保証金に関する事項
六 入札の無効に関する事項
七 前各号に掲げるもののほか、必要な事項

 

予算決算及び会計令を元にそれぞれの記載事項をわかりやすく解説します。

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競争入札に付する事項とは

 

入札の内容を簡潔に示す件名(けんめい)です。官公庁の件名は、一連の事務手続きを表すものです。契約手続きは、並行していくつもの契約を進めています。同じ会社が複数の契約に参加していることも珍しくありません。契約手続きを進めるときは、多数の書類を集めたり作成します。件名によって、どの契約の書類か区別します。例えば契約担当者は、日常的に多数の見積書を取り扱います。件名が書いてないと、どの契約手続きの書類なのか判別できなくなります。書類整理上も必須です。競争入札や見積もり合わせでは件名を間違えるだけで無効になることさえあります。件名は一字一句同じでなければなりません。

 

物品購入契約などで内訳が少なければ、そのまま記載します。例えば、件名 事務用片袖机 100台 などです。しかし通常は内訳が多数あるので、入札公告へは◯◯一式と表示し、別書類の仕様書で内訳を詳細に記載します。

 

入札公告の件名は、入札に参加しようとする営業担当者が、入札内容を容易にイメージできるのが理想です。過去の慣例は気にせずに考えます。慣例を重視すると意味不明な件名になってしまいます。

 

件名は、入札手続や契約手続を行なうときの、ひとつの事務処理単位になります。最初から最後まで件名は変えません。件名を途中で変更してしまうと書類が混乱し、どの契約の書類なのかわからなくなります。適正な事務手続きに支障が生じます。また同一年度内であれば重複した件名は使用しません。

 

件名の例

 

件名 ノートパソコン ◯◯型 50台他 一式

 

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競争に参加する者に必要な資格に関する事項とは

 

一般競争入札へ参加する資格は、大きく分類すると次の 3 つです。

参加できない者(予決令第70条)

 

参加させないことができる者(予決令第71条)

 

特に必要があるときに、さらに絞り込む者(予決令第73条)

 

いずれも安全な契約のために必要な参加条件です。契約を締結した後に理由もなく契約を履行しなかったり、一方的に契約を解除するようなリスクのある企業を排除するための条件です。参考に記載例を載せます。Googleなどで、入札公告、と検索すれば多数表示されます。地方自治体は、国とは異なり独自の参加資格を定めています。(地方自治法施行令第百六十七条の四)

 

入札参加資格の記載例(国の場合)

 

競争に参加する者に必要な資格に関する事項

 

(1)予算決算及び会計令第70条の規定に該当しない者であること。なお、未成年者、被補佐人又は被補助人であって、契約締結のために必要な同意を得ている者は、同条中特別の理由がある場合に該当する。

 

(2)予算決算及び会計令第71条の規定に該当しない者であること。

 

(3)◯◯省競争参加資格(全省庁統一資格)において◯◯年度に「役務の提供等」のA、B、C又はDの等級に格付けされ関東・甲信越地域の競争参加資格を有する者であること。

 

(4)予算決算及び会計令第73条の規定に基づき、支出負担行為担当官が定める資格を有する者であること。

 

(5)支出負担行為担当官から取引停止の措置を受けている期間中の者でないこと。

 

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契約条項を示す場所とは

 

入札説明書、仕様書、図面などの入札関係書類を手渡す場所です。なるべく入札関係書類を取りに行く前に電話しましょう。担当者が在席していれば質問なども可能です。なお電子入札ではWEB上からダウンロードすることもあります。

 

担当係  ◯◯省大臣官房会計課◯◯契約係
電 話 03-◯◯-◯◯ 内線 ◯◯◯◯

 

また入札公告がWEB上などへ掲載されると、すぐに参加希望者が書類を取りに来たり、電話で問い合わせが入ります。担当者が不在のときも対応可能なように周りの人へも知らせておきます。後日、入札関係書類に訂正が見つかったときは、参加希望者全員へ連絡しなくてはなりません。入札関係書類を手渡すときは名刺をもらうか、会社名、電話番号、名前を一覧表へ記載してもらいます。名刺がないときは、口頭ではなく自筆で連絡先を記載してもらいます。代筆してしまうと電話番号の記載ミスなどでトラブルになります。

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競争執行の場所及び日時とは

 

入札と開札を行う場所と日時を具体的に記載します。

 

最近の入札では、開札前に入札書を受領していることが多いです。事前に入札書を受領している場合は開札会場になります。再度入札を行うときは入札会場になります。

 

開札日時を設定するときは、必ず、会議室を予約した後にします。開札場所や日時を途中で変更してしまうとトラブルになります。入札会場の事前確保、会議室の事前予約は必須です。また入札執行者の予定も事前確認します。開札日時前後は予定を空けてもらいます。他の会議が伸びたりすると大変です。開札時刻は午後2時がおすすめです。

 

日  時 平成25年◯◯月◯◯日(木)午後2時
場  所 ◯◯省 第一会議室(◯◯号館2階)

 

開札日時を途中で変更すると次のようなトラブルになります。例えば営業担当者が次のように考えていたらどうでしょう。

 

「その開札日時では、別の重要案件があり参加できないので、今回の入札は辞退しよう。」

 

「その開札日時なら予定もなく参加できるので、今回は真剣に入札に参加しよう。」

 

つまり開札日時を途中で変更してしまうと、入札に参加できなくなる、あるいは、その日時なら入札に参加できた、という事態が想定され不公平が生じてしまうのです。もし開札日時を変更してクレームが入れば入札は取り止めになります。他の参加者へも謝罪の連絡をしなければならず、かなり悲惨な状況になります。

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入札保証金に関する事項

 

入札保証金は、落札者が契約を結ばないときに損害を最少限にするための保証金です。落札者に契約を結ばせることが目的です。通常、入札参加資格を有する会社は、信頼できる会社なので入札保証金は免除です。予決令第七十七条第一項第二号で、全省庁統一資格を有している者は免除となります。

 

予算決算及び会計令

 

第七十七条  契約担当官等は、会計法第二十九条の四第一項ただし書の規定により、次に掲げる場合においては、入札保証金の全部又は一部を納めさせないことができる。

 

二  第七十二条第一項の資格を有する者(全省庁統一資格)による一般競争に付する場合において、落札者が契約を結ばないこととなるおそれがないと認められるとき。

 

 

会計法
第二十九条の四  契約担当官等は、競争に付そうとする場合においては、その競争に加わろうとする者をして、その者の見積る契約金額の百分の五以上の保証金を納めさせなければならない。ただし、その必要がないと認められる場合においては、政令の定めるところにより、その全部又は一部を納めさせないことができる。

 

会計法第二十九条の四第一項のただし書きにある政令は、上記の予決令第七十七条です。入札公告へは次のとおり記載します。

入札保証金の記載例

入札保証金 免除する。

 

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