契約書を省略できる150万以下、契約の確定には記名押印が必要

イギリスのロンドン 会計法令の解説
イギリスのロンドン

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契約の成立

 

予算決算及び会計令

第百条の二  会計法第二十九条の八第一項 ただし書の規定により契約書の作成を省略することができる場合は、次に掲げる場合とする。

一  第七十二条第一項の資格を有する者による一般競争契約又は指名競争契約若しくは随意契約で、契約金額が百五十万円(外国で契約するときは、二百万円)を超えないものをするとき。

 

 

会計法

第二十九条の八  契約担当官等は、競争により落札者を決定したとき、又は随意契約の相手方を決定したときは、政令の定めるところにより、契約の目的、契約金額、履行期限、契約保証金に関する事項その他必要な事項を記載した契約書を作成しなければならない。ただし、政令で定める場合においては、これを省略することができる。

 

 

日本の民法では、契約は、当事者同士の合意で契約が成立します。口頭のみの合意で契約成立となります。

 

民法第五百二十一条では、契約の申込み(見積書の提出、入札書の提出など)に対して承諾(発注者が正式に依頼)することで契約が成立することを明記しています。

 

民法
(承諾の期間の定めのある申込み)
第五百二十一条  承諾の期間を定めてした契約の申込みは、撤回することができない。

2  申込者が前項の申込みに対して同項の期間内に承諾の通知を受けなかったときは、その申込みは、その効力を失う。

 

 

官公庁は契約の確定が必要

 

ところが、官公庁関係の契約は、民法よりも厳しく、会計法第二十九条の八で契約書を作成しなければならないこと(第1項)、さらに契約書に記名押印しなければ契約が確定しないこと(第2項)を定めています。

 

会計法

第二十九条の八  契約担当官等は、競争により落札者を決定したとき、又は随意契約の相手方を決定したときは、政令の定めるところにより、契約の目的、契約金額、履行期限、契約保証金に関する事項その他必要な事項を記載した契約書を作成しなければならない。ただし、政令で定める場合においては、これを省略することができる。

○2  前項の規定により契約書を作成する場合においては、契約担当官等が契約の相手方とともに契約書に記名押印しなければ、当該契約は、確定しないものとする。

 

しかし、全ての契約について、契約書を作成し記名押印することは、官公庁側の発注者のみでなく、契約の相手方である民間企業にとっても莫大な負担になってしまいます。そのため、事務の簡素化を目的として、契約金額の低いものは契約書の作成を省略することができるのです。

 

契約金額が150万円以下のもの、あるいは海外で契約するものは200万円以下であれば契約書の作成は省略可能です。任意規定ですから150万円以下で契約書を作成しても問題ありません。

 

実務上は、一定金額以上の取扱いを別に定めています。各省庁や組織によって異なりますが、契約金額が100万円以上の場合は、契約書に代わる請書などを提出してもらいます。

 

また、契約内容が複雑なもの(主に役務契約や製造契約など)は、後日トラブルになるのを防ぐため、一定金額(50万円など)以上は契約書の作成を行う例が多いです。

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