論文不正などの研究不正を撲滅する3つの解決策、STAP細胞の教訓

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基礎知識
2005年 グアム

研究不正を撲滅する方法です。残念ながら現在の研究環境では、論文不正が増えるばかりです。誤った競争原理が導入されてしまい、短期間での研究成果が求めらているからです。身分の不安定な研究者は、すぐに論文を発表し認められるしかないのです。

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STAP細胞の記者会見は何だったのか

 

2014年1月28日に行われたSTAP細胞の記者会見は、ほんとに衝撃でした。テレビで放映された理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(CDB)の発表に釘付けになりました。

 

かっぽう着姿のかわいい女性研究者が、 iPS細胞にも匹敵する偉大な研究成果を報告したのです。今までの常識を覆す研究成果を聞き、自然に涙が溢れ出しました。

 

またもや日本人の快挙です。しかも若い女性です。テレビを見ていて自分自身も興奮し、やる気が出てきました。おそらく日本中の多くの人が感動し勇気をもらったと思います。

 

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なぜSTAP細胞は天国から地獄へ落ちたのか

 

それから2カ月して、事態が急変しました。

 

STAP細胞が再現されないため、論文のねつ造があったとして、女性研究者の研究不正が認定されてしまったのです。

 

インターネットの普及によって、世界中の情報を知ることができるようになりました。科学研究の分野でも、論文不正などが頻繁にネット上で報告されています。誰もが簡単に情報を得られる時代になり、客観的に批判できるようになったのです。しかし批判することだけに生きがいを感じるようになってしまうのも怖いです。

 

真実を探求することは研究者の本務です。研究者が虚偽の行為を行うことは許されません。研究者が嘘をつくのは、警察官が泥棒するのと同じです。

 

理化学研究所の運営予算は、総額 1,300 億円のうち、税金が 800 億円以上投入されています。官公庁と同じ税金で運営している組織です。

 

もし、STAP細胞が第三者によって再現されなければ、研究チームで使用していた年間予算 1,500 万円も、税金を無駄に使っていたことになります。

 

論文不正などの研究不正は、その原因のひとつとして過度の競争意識があります。2004(平成16)年に国立大学が法人化されて以降、競争的資金が急増しました。比例するかのように研究不正も数多く発生するようになりました。もはや、研究不正は永遠に不滅ですと宣言したいくらいの危機的状況なのです。

 

理化学研究所の報告によれば、STAP細胞騒動は女性研究者一人の不正になっています。しかし理化学研究所が、組織として公的に記者会見し発表したのです。発表前に、組織として実験データを検証するという基本的な姿勢さえなかったのです。明らかに組織的・制度的な欠陥がありました。

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研究不正が後を絶たない理由とは

 

確実にいえることは、政府による科学技術政策の失敗です。教育研究分野に、過度の競争意識を取り入れてしまったからです。正しい判断をするための余裕がなくなってしまったのです。

 

2014年現在、国立大学や研究所で働く研究者の多くは身分が不安定です。 3 ~ 5 年の雇用期間がほとんどです。短期間で研究成果を挙げ、多くの研究者に認められ、政府の競争的資金を獲得しなければなりません。すぐに論文を書き研究成果が認められなければ生活できない状況なのです。

 

研究不正を防ぐ根本的な解決策は簡単です。過度の競争意識をなくすのです。

 

政府の競争的資金制度を廃止して、その予算を安定的な運営財源へ振り向けるのです。身分が不安定な任期付研究者をなくし、安定した雇用の研究者を増やすのです。ポストドクターの政策も見直す必要があるでしょう。

 

安定した身分で、じっくりと研究に専念できる環境へと方向転換するのです。

 

研究が重要であることは誰も否定しません。研究を発展させることで、教育のレベルを上げることができます。教育と研究は、相互に密接に関連しています。教育の質を上げるには、研究の質を上げなければなりません。

 

教育研究の分野では、安定した身分を得るための競争意識は不要なのです。公的組織に競争原理を取り入れてしまえば、早く論文を書かなければいけない、なんとしても研究成果を認めてもらわなければいけない、などの歪んだ競争意識が働き不正が生まれるのです。

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研究不正を撲滅させる方法とは

 

論文不正などの研究不正を撲滅する方法は簡単です。やる気にさえなれば、すぐにできます。

 

まず政府の競争的資金制度を廃止し、教員や研究者の年収を上限 1 千万円とするのです。

 

教授クラスは、年収が 1,200 万円ほどです(2012年現在)。この他に講演料や書籍の印税、民間企業への兼業などで 5 千万円近くの副収入を得ている教授さえいます。教授という身分だけで稼げるのです。

 

現在の競争的資金に基づく研究環境は、公平な環境ではありません。例えば、学会で発言力の強い一部の教授に研究費が集まり、若い研究者へ研究費が届かないのです。

 

有名な研究者は次のように話すことが多いです。

研究者の給料を高くしないと、優秀な研究者が集まらない、外国へ逃げてしまう

 

海外と比較して給料が低く、ノーベル賞級の人材が確保できない

しかし実際はそんなことありません。金に目の眩んだ一部の研究者は、そもそも卑しい考え方の持ち主です。そのような人には公的組織で税金を使う資質はないのです。

 

年収が高くなると、多くの人間には必ずおごりが生まれます。自分は偉いと思いこみ、悪いことを始めるのです。

 

次に研究者の数を減らします。

 

人件費を減らし、競争的資金を廃止し、その財源を安定した研究資金へ振り向けるのです。安定した予算が増えれば、潤沢な研究費を確保できます。例えば研究者全員へ 1 人あたり年間 1 千万円の研究費を保障するのです。そうすれば自分の身分に直結する研究成果に焦ることなく、じっくりと研究できます。また事務職員も、研究者に対して十分な支援が可能になります。

 

研究者の数を減らすという話をすると、必ず、歴代のノーベル賞学者や著名な学者たちが反対します。日本の研究の裾野が縮まり質が低下するという意見です。

 

そんなことはありません。

 

そんな理屈は要らないです。本当に真摯な研究に取り組みたい人の質は下がりません。むしろ今までのように不安定な身分の研究者を増やすことの方が質が低下します。ここ 10 年ほどの科学研究の不正事件を見れば明らかでしょう。

 

1 競争的資金を廃止する

2 給料を下げる 上限 1 千万円

3 研究者の数を減らす

 

この3つが研究不正を撲滅する根本的な解決策です。

コメント

  1. ポポ より:

    「これが「研究不正」を撲滅する3つの解決策、論文不正の原因とは」の記事を読みました。
    目からウロコで非常に納得できる記事でした。
    ありがとうございます。