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入札会場の設営方法、一般競争入札を実施するときの案内表示

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国立競技場
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入札会場の設営方法です。官公庁が実施する入札は、公平・公正でなければなりません。入札(開札)当日になって、会場までの道順がわからず迷子になったりすれば、大きなトラブルになります。入札会場の設営方法をわかりやすく解説します。(以下はWEB上で実施する電子入札ではなく、旧来の紙ベースの入札です。)

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入札会場の選び方

 

最初に、「入札会場」と「開札会場」について確認しておきましょう。入札は、入札書を封書に入れて提出することです。開札は、提出された入札書を開封し、入札金額を発表することです。入札の後に開札し、落札していなければ、すぐに再度入札を実施します。次の流れになります。

 

入札 → 開札 → 再度入札 → 開札 → 落札

 

入札書の提出は、開札日前を提出期限とすることもあります。この場合には、入札会場では、最初に開札から始まり、予定価格を超えて落札しないときに、再度、入札書を提出することになります。つまり「入札会場」と「開札会場」は同じ場所で行います。両方とも同じ意味で使いますが、一般的には「入札会場」といいます。

 

入札会場は、参加者の人数に合わせて会議室を使うことが多いです。開札日の前日や、開始時刻の1時間前までに会場の設営を行います。入札会場の大きさは、参加が見込まれる会社数に応じて判断します。参加者は代表者1名だけなので、会社数と参加者数は同じになります。会場の広さは、着席したときに隣の人の手元が見えない距離を確保できるようにします。例えば入札参加者が 5 名のときは、10名以上がゆったり座れる会場を選びます。2人分くらい間隔をあけて着席できるようにします。

 

通常、開札の前に入札参加者数を把握できます。事前に公開した入札公告を見て来訪した参加希望者に対して、名刺と引き換えに入札説明書を配布しています。参加希望者の名刺を事前にもらうのは、入札日時までに仕様書の変更があったときに連絡するためです。仕様書が変更になると、入札金額も変わる可能性があります。当初の入札関係書類や仕様書を修正したり、補足説明するときは、公平性の観点から参加希望者全員へ連絡します。そのため事前に入札参加者数が把握できているのです。ただし談合を防止するために、入札参加希望者は公表しません。ライバル会社へも教えません。入札へ参加する会社名は、開札当日まで秘密扱いです。

 

WEB上で入札説明書や仕様書を自由にダウンロードして配布する場合は、事前に入札参加者数を把握できません。書類を自由に入手できる入札は、特殊な契約内容で参加希望者が1~2社と少ないときに限定した方が安全です。2020年から導入され始めた電子入札では、電子メールの登録を必須にしています。

 

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入札会場の座席配置

 

1回目の開札で、全員の入札金額が予定価格を超えて落札者がいないときは、すぐに再度入札を実施します。入札書へ金額を書くことになるので、隣の人の手元が見えない間隔で配置します。他社の入札金額が見えない間隔でなければなりません。入学試験などのように、座席は2人分以上空けて着席してもらいます。参加者は会社を代表する大人ですから、カンニングするような人はいませんが、隣に座ってしまうと入札金額が見えてしまうことがあります。

 

座席の並べ方は、授業形式です。

 

会場の前方中央に、入札を実施する官公庁側関係者の席を設けて、机の上に入札箱を置きます。入札件数の少ない組織では、入札箱の代わりに書類決裁用の箱などを利用することも多いです。入札箱は、入札書が入れば問題ないです。そして向かい合うように入札参加者の机と椅子を並べます。授業で先生と生徒が並ぶような対面形式です。入札参加見込者数と予備の数を含めて、机と椅子を並べます。予備の机と椅子は、万が一のためです。机がガタついていたら入札書を書けません。

 

会場内の設営を終えたら、次に会場までの案内表示です。

 

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入札会場であることの表示

 

入札会場の入口ドア付近に「入札会場」であることの掲示をします。

 

A4の紙に入札件名(契約の内容)と日時を記載し、立看板へ貼って置いたり、入口ドアにセロテープで貼り付けます。

 

入札会場の表示例です。A4くらいの用紙へ拡大文字を使い、見やすいように作成します。縦書きでも横書きでも自由ですが、横書きにした方が、大きく見やすい文字をバランス良く配置できます。

 

入札会場

 

入札件名  ◯◯◯◯ 一式

日時  令和5年9月5日(火)14:30~

場所  ◯◯省◯◯号館◯◯階◯◯号室

 

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入札会場までの道順を案内

 

大きな建物では、道順の案内は重要です。入札会場までの道順に沿って案内板を設置します。正面玄関から入って、入札会場までの道案内です。曲がる場所へ案内を掲示します。この案内板を設置し忘れると、会場がわからず迷子になってしまう参加者が発生し、大きなトラブルになってしまいます。

 

万が一、開始時刻までに会場へ入れないと、かなりややこしい事態に陥ります。特にライバル企業が多い入札の場合は、迷子になって入札に参加できなかった会社からクレームが出ます。また少し遅れただけでも、「遅刻は無効にすべき」と、早く到着した会社から主張されてしまうこともあります。遅くとも5分前には入室して欲しいところです。

 

もし、「意図的に入札会場をわかりづらくして、特定の企業を落札させた」とクレームがあったときに、案内表示を忘れていると、不正さえ疑われてしまいます。入札自体を中止し、参加者へ謝罪して、最初からやり直すことになります。官公庁側にとっても、参加者の民間企業にとっても、かなり痛い事態になります。

 

そのため正門にいる守衛さんへも案内をお願いし、正面玄関から入って、方向を変える場所ごとに矢印の案内を配置します。矢印案内は、「入札会場 ⇒ 」のように設置します。会場までの順路に沿って、立て看板を置いたり廊下の壁に貼ります。

 

そしてスマホやデジカメで、案内を掲示した写真画像を残しておく方が安全です。大きな契約金額の入札や、参加者の多い入札では、会場設営の様子をデジカメで撮影しておきます。後日トラブルになったときの貴重な証拠になります。ただし入札当日に撮影するときは、入札参加者が映らないようにします。入札参加者を理由もなく撮影することは失礼です。肖像権の侵害にもなりますので、参加者を撮影することは控えましょう。

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