その2 原価計算方式による予定価格作成、人件費の時間単価を算出

スポンサーリンク
原価計算方式
パソコン OA機器
この記事は約4分で読めます。

原価計算方式による人件費の予定価格作成方法 その2です。前回は、月額給与、年間ボーナス、事業主が負担する法定福利費を算出して、年間の人件費総額を計算する方法を解説しました。今回は年間の人件費総額から時間単価を算出する方法です。

スポンサーリンク

時間単価を算出する方法

 

人件費の時間単価を算出するためには、年間の総人件費を計算してから求めます。これは人件費の基となる賃金構造基本統計調査のボーナス部分が年額で集計されているためです。

 

人件費は、毎月の給与だけでなく、数ヶ月ごとに支払われる夏のボーナスや冬のボーナスも含まれます。ボーナスのデータが年間の支払額なので、月額の給与部分も年間の人件費に換算してからでないと時間単価が算出できないのです。

 

スポンサーリンク

年間労働時間の算出

 

人件費の時間単価は、年間の人件費総額を、年間の総労働時間で割ることで算出できます。

年間人件費 ÷ 年間労働時間 = 1時間あたりの人件費単価

 

年間労働時間は、賃金構造基本統計調査の月間労働時間を用います。

 

所定内実労働時間数 163時間(月間)

 

月間 163時間を12ヶ月分として年間の労働時間を算出します。

 

163時間(月間)× 12月 = 1,956時間(年間の総労働時間)

 

賃金構造基本統計調査の職種別データは、所定内実労働時間数も職種別に数値が異なります。該当箇所をプリントアウトしてマーカーし証拠書類として保存することが重要です。

 

年間の人件費総額を、年間の総労働時間 1,956時間で割ることで 1時間当たりの人件費単価を算出します。

スポンサーリンク

年間人件費の集計

 

前回(その1)求めた各項目を集計します。

 

給与部分

 

月額給与 160,200円 × 12月 = 1,922,400円/年

 

年間健康保険料(事業主負担分のみ)
月額 9,232円 × 12月 = 110,784円/年

 

年間厚生年金保険料(事業主負担分のみ)
月額 14,546円 × 12月 = 174,552円/年

 

年間児童手当拠出金
標準報酬月額16万円 × 0.2 % × 12月 = 3,840円/年

 

ボーナス部分

 

夏のボーナスや冬のボーナスなどは、賃金構造基本統計調査で年間の額が記載されています。

 

年間賞与その他特別給与額 103,400円/年

 

賞与の健康保険料
103,000 × 0.1154 ÷ 2 = 5,943.1円/年

 

賞与の厚生年金保険料
103,000 × 0.18182 ÷ 2 = 9,363.73円/年

 

賞与の児童手当拠出金
103,000 × 0.002 = 206円/年

 

雇用保険料と労災保険料

 

雇用保険料と労災保険料は、給与とボーナスの年間合計額に対して保険料率をかけて算出します。月額給与の12ヶ月分とボーナスの合算額を計算します。

 

月額給与 × 12月分 + 年間賞与
160,200円/月 × 12月 + 103,400円/年
= 2,025,800円/年

 

年間雇用保険料(事業主負担分のみ)
保険料率は、一般の事業 7/1000で0.7%です。
2,025,800円/年 × 0.7% = 14,180.6円

1円未満の端数を切り捨て、14,180円/年

 

年間労災保険料
保険料率は、ビルメンテナンス業 5.5/1000で0.55%です。
2,025,800円/年 × 0.55% = 11,141.9円

1円未満の端数を切り捨て、11,141円/年

 

スポンサーリンク

年間の総人件費(社会保険料等込み)

上記を合計すると、年間の総人件費が計算できます。

年間給与 1,922,400円
年間健康保険料 110,784円
年間厚生年金保険料 174,552円
年間児童手当拠出金 3,840円

 

年間賞与 103,400円
年間賞与の健康保険料 5,943円
年間賞与の厚生年金保険料 9,363円
年間賞与の児童手当拠出金 206円

 

年間雇用保険料 14,180円
年間労災保険料 11,141円

 

上記を合計して、年間人件費 2,355,809円

 

スポンサーリンク

人件費の時間単価を算出

 

年間の人件費総額 2,355,809円を、年間労働時間1,968時間で割ることによって、人件費の時間単価が算出できます。

 

年間人件費 2,355,809円 ÷ 1,968時間(年間) = 1時間当たりの人件費 1,197.05円

 

1円未満を切り捨てて、1,197円/時間 が人件費単価となります。

 

その1 原価計算方式による予定価格作成、職種から年間の人件費計算
原価計算方式で予定価格を作成する方法です。清掃契約や警備契約などの役務契約の予定価格は、人件費の積算が中心になります。人件費を求める方法は多数ありますが、厚生労働省が公表している賃金構造基本統計調査を用いて具体例で解説します。
その3 原価計算方式による予定価格作成、人工計算で人件費総額算出
原価計算方式による人件費の予定価格作成方法 その3です。前回は法定福利費を含む人件費の時間単価を算出しました。今回は人件費のまとめとして、契約内容を実施するための総労働時間を算出し、人工(にんく)計算により人件費の総額を算出します。

コメント

タイトルとURLをコピーしました