補正予算とは?メリット・デメリットと2025年法改正による実務への影響

スポンサーリンク
補正予算のメリットとデメリット 予算
補正予算のメリットとデメリット
記事内に広告が含まれています。

「今年度はもう終わりだと思っていたのに、急に補正予算がついた…」

年度の途中、あるいは年度末に突然降りてくる補正予算に、頭を抱える会計実務担当者は少なくありません。通常の業務でさえ忙しいのに、さらに急ぎの契約手続きや予算管理が追加されるのですから、その負担は計り知れません。

しかし、補正予算は災害対応や経済対策など、社会にとって緊急性の高い重要な役割を持っています。その一方で、現場には「時間がない」「手続きが煩雑」という大きなデメリットものしかかります。

この記事では、補正予算の基本的な仕組みから、組織としてのメリット・デメリット、そして実務担当者が知っておくべき「2025年の法改正」による契約手続きの変更点についてわかりやすく解説します。特に、随意契約の上限額引き上げなどの最新情報は、補正予算を効率よく執行するための強力な武器になります。

忙しい実務の合間に、ぜひポイントを押さえておいてください。

スポンサーリンク

補正予算の基礎知識

補正予算の定義

補正予算とは、国会や地方議会で一度成立した「当初予算(本予算)」に変更を加える予算のことです。当初予算を作成した時点では予測できなかった事態に対応するために編成されます。

具体的には、自然災害への対応、急激な経済情勢の変化による経済対策、あるいは当初の見積もりが不足した場合の追加などが挙げられます。逆に見積もりが余った場合の減額補正を行うこともあります。

補正予算のメリットとデメリット
補正予算のメリットとデメリット

当初予算との違い

当初予算が「1年間の計画的な運営」を目的としているのに対し、補正予算は「緊急時や不測の事態への対応」を目的としています。そのため、審議期間が短く設定されることが多く、成立から執行までのスピードが求められるのが特徴です。

スポンサーリンク

補正予算のメリット

緊急事態への迅速な対応

最大のメリットは、機動性です。台風や地震などの大規模災害が発生した際、当初予算の予備費だけでは賄いきれない復旧費用を、補正予算によって迅速に確保できます。市民生活を守るためのセーフティネットとして機能します。

経済情勢の変化に合わせた柔軟性

年度の途中で景気が悪化した際などに、公共事業の追加や給付金の支給といった経済対策を打つことができます。当初予算の硬直性を補い、その時々の社会情勢に合わせた柔軟な財政運営が可能になります。

事業の不足分を補える

当初の見積もりが甘かったり、物価高騰などの外的要因で予算が不足したりした場合に、事業をストップさせることなく継続させるための資金を手当てできます。これは実務担当者にとっても、支払いが滞るリスクを回避できるという点で安心材料になります。

スポンサーリンク

補正予算のデメリット

財政規律が緩みやすい

「補正予算があるから大丈夫」という意識が生まれると、当初予算の査定が甘くなったり、緊急性の低い事業まで紛れ込んだりすることがあります。いわゆる「バラマキ」批判の対象になりやすく、財政の健全化を遅らせる要因になることがあります。

現場の事務負担が激増する

実務担当者にとって最大のデメリットはこれでしょう。補正予算は年度の途中や後半に成立することが多く、執行期間が極端に短くなります。特に年度末に成立する「15ヶ月予算(当初予算と一体的に運用するもの)」の場合、年度末の繁忙期に新たな契約手続きが重なり、現場はパンク寸前になります。

計画的な執行が難しい

急な予算措置であるため、準備期間が不足したまま事業をスタートせざるを得ないケースがあります。仕様書の作成や業者選定の準備が不十分なまま進めると、契約後のトラブルや契約変更(変更契約)の原因となります。

スポンサーリンク

実務担当者が押さえるべきポイント

補正予算を扱う際、現場の担当者が特に注意すべきは「契約手続きの効率化」です。

2025年法改正による契約手続きの効率化

補正予算の執行、特に災害復旧や年度末の駆け込み需要に対応するためには、契約手続きのスピードアップが欠かせません。

これに関連して、2025年(令和7年)4月1日から、「予算決算及び会計令」や「地方自治法施行令」が改正され、少額随意契約(業務効率化を目的に、複雑な入札手続きを省略して契約すること)ができる上限額が引き上げられています。

  • 工事・製造の請負:250万円以下 → 400万円以下(国、都道府県・指定都市の場合)
  • 財産の購入:160万円以下 → 300万円以下

この改正により、少額の修繕工事や備品購入であれば、時間のかかる入札手続きを省略して、迅速に業者へ発注できるようになりました。補正予算でついた予算を、年度内に素早く執行するための環境整備が進んでいると言えます。

スポンサーリンク

まとめ

補正予算は、予測不能な事態に対応するための重要なツールですが、現場には「短期間での執行」という重圧がかかります。

メリットである「迅速性」を活かすためには、デメリットである「事務負担」をいかに軽減するかが鍵となります。繰越手続きの活用や、法改正による随意契約限度額の引き上げといった制度を正しく理解し、効率的に業務を進めていきましょう。

忙しい中でも、「なぜこの予算がついたのか」という背景を理解し、適切な手続きで執行することが、公的組織の信頼を守ることにつながります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました